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ライトの建築美学: 知的好奇心を刺激する展示『フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築展』

やはり足を運ぶと色々と発見があるものですね。

確か最初に彼の作品を知ったのは何かのドラマか何かに出てきたこちらの照明。

Frank Lloyd Wright Taliesin 2 floor light by Yamagiwa - Retro to Go

変な形で、それなのに構築的。単にモノとして美しいなと思った。というのが最初のきっかけでした。

その後も、気になる建物があったりすると、意外にも彼の手掛けたものだったりして。

そんな感じで、わりと好きな建築家だったので行ってきました。「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築展」

予想以上に盛況で、三連休中日の日曜16時過ぎには当日の整理券が無くなっていましたね。

内容はと言うと、「建築」をメインとした展示構成。

色々と手書きの作図であったり、ラフであったりと中々貴重なものも多かったですかね。

ライト自身の価値観であるとかデザインの嗜好といった、思想的な部分が垣間見えたのが個人的には一番大きかったかと。

幼少期に育った雪景色の中から水平線を見て、その水平線の美しさに気付き、そこから師事した「ルイス・サリヴァン」の手掛けた仕事から、”自然モチーフを装飾に落とし込む”という概念を学んだようですね。

あくまでも抽象的であったりモチーフ的であったりといった感じで取り入れというところが、なるほど生かされているなと。

その後手掛けたものも、「水平」という直線的な建築物が多く、それらがとにかく美しいんですよ。間の取り方であったり、余白の作り方だったり。

これ自宅ですからね。シカゴの

Frank Lloyd Wright's Chicago | Travel Channel

それから螺旋などの構築物も着手していくんですが、これらも決して水平という直線的な概念から外れたわけではなく、「連続的」であったり「有機的」であったりといった、形を変えた一貫性の中での変化を取り入れていく興味深さ。

Frank Lloyd Wright's Final Gift | The New Yorker

これにより、直線と曲線という相反するような概念を有機的に結びつけて表現することができるようになるというのも今にして思えばライトらしいなと。

とはいえかなり初期の段階の建築からこの共存は出来ていたと思っているんですけどね。

特に顕著に出てきたのが後期なのかなと。

こんな感じで、他の文化や概念を上手く取り入れて独自に昇華される美意識みたいなものがヒシヒシと伝わってきたわけですよ。

本やネットなんかで調べれば情報としてはすぐにわかるものですが、やっぱり足を運んでこそ見える部分もあるなと大いにわかるのが展示なわけで。

そういったことを改めて感じつつ、単に彼の建築はやはり好きなんですよね。

3月までやっているようなので気になる方は是非。

では。