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デヴィッド・リンチ アートライフ

カルト映画というものを体験したのは彼の映画が初だった気がする。

デヴィッド・リンチ アートライフ』

ポスター画像


映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』予告編 60秒ver.

ブルーベルベット」「マルホランド・ドライブ」、テレビシリーズ「ツイン・ピークス」といった映像作品だけでなく、絵画、写真、音楽など、幅広いジャンルで独特の世界観を作り出しているデビッド・リンチの創作の謎に迫ったドキュメンタリー。

ハリウッドにあるリンチの自宅兼アトリエで25時間にもおよぶインタビューがおこなわれた。

アメリカの小さな田舎町で家族ともに過ごした幼少期、「マルホランド・ドライブ」で美術監督を務めた親友ジャック・フィスクとの友情、当時の妻ペギーの出産、そして長編デビュー作となった「イレイザーヘッド」など、リラックスしたリンチ自身の口から彼が描き出す「悪夢」の源流が語られていく。

衝撃というか意味がわからないというか理解できないというか。とにかくよく分からない、だけど雰囲気が好きでカッコいい。そんな印象がリンチ映画での初体験だった。

そこから頻繁に映画を観るようになり、それでもやっぱりこの世界観に浸りたくなる時がある。

そんなリンチのオリジンを辿れるとあって、本作は映画としてというよりその諸々に興味があった。

冒頭からリンチらしい独特の空白と雰囲気の流れる時間。その佇まいからあの作品群を作ることは容易に想像できるし、年齢とともに積み上げられてきた深みを感じた。

作品内でのリンチの生い立ちを聞く中で、高校生までは自分の家から数ブロック内が世界の全てで、そこでの体験が今に強く結びついているということ。

中でも道路を挟んだ草むらから裸の女性が歩いてきたエピソードは年齢を考えると衝撃的だったのは間違いなく、それがブルーベルベットに反映されているというのもリンチらしいエピソードだった。

母親がリンチの創造性を鑑みて塗り絵を買わなかったエピソードも重要な分岐点だったように思うし、そういった積み上げがデヴィッド・リンチという人間を作り上げたんだと思う。そこからも良くない友達と過ごした時間を経て、あの作品性が作り出されたというのも非常に興味深かった。

経験と思考が人となりを作る。そういった意味でもその一片を知れた本作は良い体験だった気がする。

それにしてもリンチは何故あんなにタバコが似合うのか。スタイルが滲み出たヘアスタイル、自然過ぎる洋服の着こなし。やっぱりスタイルが染み付いた大人になりたいと改めて思わされた。

そして、今一度リンチ作品を見直してみようと思う。

デヴィッド・リンチ:アートライフ(字幕版)

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デヴィッド・リンチ:アートライフ [DVD]

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