音楽と映画が好きで良かった。
『すばらしき映画音楽たち』
「スター・ウォーズ」「007」「ロッキー」など数々の名作映画を彩ってきた映画音楽にスポットを当てたドキュメンタリー。
「ハリー・ポッター」シリーズのジョン・ウィリアムズ、「ダークナイト」3部作などのハンス・ジマー、ティム・バートン監督作品でおなじみのダニー・エルフマンら、ハリウッドを代表する約40人の作曲家たちのインタビュー映像を収録。
名曲の創作秘話がヒット作の映像とともに明かされるほか、想像を絶するプレッシャーに悩まされる作曲家たちの本音も聞き出していく。
さらに、イメージを伝える側である監督へのインタビューも交え、映画の中で音楽が果たす役割を多角的に考察。無声映画の時代から映画を支えてきた映画音楽が、長い歴史の中でどのように進化を遂げてきたのかも描かれる。
WOWOWでのプレミア放送後、新宿シネマカリテの特集「カリコレ2017/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」(17年7月15日~8月18日)で上映。
映画と音楽、切っても切り離せないものだと思ってたけど、ここまで作り込みに時間がかかり、手間がかかり、趣向が凝らされているとは。
予想は知っていたし、わかっているつもりではいたが、やはり画として見せられ、語られると、その重みは変わってくる。
曲を聞くたび自然と浮かんでくる映画のシーン。なんならその時の気持ちまで呼び起される音楽という存在があって、それは本当に気持ちまで昂るし、マジで上がる。
考えてみれば自分自身の日常でもそれはあるわけで、彼女や友人、家族、はたまた一人、そうやって過ごした時間やタイミングに沿った音楽も絶対にあるわけで、それは物語と共に思い出として記憶に残っている。
それらを疑似的に、映画という媒体を通して、何かしらの思い出をパッケージングしてくれる音楽という存在はやはり格別だ。
その音楽制作の背景って実際は知り得てなくて、それをドキュメンタリーとして観ることができ、体感できる本作の存在は極めて貴重な体験だと思う。しかもそれが直接携わっている人のものだとすると、一層その説得力は増すわけでして。
自分自身のこうしたサントラ原体験は間違いなく『スターウォーズ』でしょう。
聴いた瞬間に反射的に昂りますし、時には泣きそうになるほど中毒性がある。色々な作品のエピソードが頭を駆け巡り、「ただいま」と言いたくなるほどに。
スピルバーク作品もそうで、彼の作品には何とも形容しがたいエモーショナルナルな雰囲気がある。
作中でも言われていたが、「製作者自身が震えるような、鳥肌が立つような作品を作らなければ観客にそれは伝わらない」という言葉は紛れもない事実で、だからこそ視聴者もエモーションに浸れるだと思う。
そうした音楽を制作するには血の滲むような努力が必要なわけだし、それ相応の苦労をしているという一端を知れただけでも感謝しかない。それを知った上で映画を観ることで更なる発見も出来るんじゃないかと思うと、今後の映画体験も楽しみしかありません。
さあ次はどんな映画を観ようか。
では。