こいつらの中毒性が最近の悩み。
『Black Country, New Road』
まだアルバム発表前だというのにこの中毒性はマジで危険。
最近は音楽にしろ、映画にしろ、本にしろ、あらゆる情報が飛び交う中で、全てを拾うのは無理というもの。
そういう状況下で重要になってくるのは
『どれだけ自分に引っかかるか』
忘れてしまうものは忘れてしまうし、無理に覚えている必要もないと思っていて、そんな中でも気になったり、覚えていたりするものこそ、自分にとっての重要案件。
そんな自分に見事に引っかかったのが『Black Country, New Road』。
一部ではすでに注目されているようだけど、アルバムの発売は来年の2月。
そんな彼らの音楽はとにかくオリジナルで中毒性に溢れている。変調なリズムの中にある秩序性、ボーカルの音色やフロウ、漂う空気感。ポストパンク、ポストロックに括るには惜しいサウンドの広がりが、あらゆるシチュエーションでのリスニングにマッチします。
メンバーが語っていることにも納得のサウンド。
バンドがいったいどういうものなのか、その姿を本当に忠実に、誠実に切り取ってみることに僕自身が強い興味を持ってるんだ。
人々にアーティストとしてのレベルや、手の届きかかっているフェイズといった部分まで感じ取ってもらえれば、それはすごく素敵だよね。
メンバーはみんな、人としてもミュージシャンとしても、天賦の才を与えられていると思うし、真面目にそれと向き合ってしっかり前に進んでいる – Isaac Wood (Vocals/Guitar)
サックスのエヴァンスが「ライヴでこう聴こえていれば気持ちいいなと思う音とまったく同じにしたかった」と語るように、曲の並びが自分たちのステージを忠実に再現することに何よりも重きを置いたという本作。
アルバムのアートワークも独特の感性で、インターネット上からフリーの画像を使うという、いかにも現代的な方法。
今作に関連するアートワークはインターネット上で自由に使用できる画像が集められたウェブサイト、unsplash.comからの素材が使用されており、特定の文脈から解放されたバンドの美学を体現している。
アルバム・ジャケットにはUnsplashとその写真家の名前がクレジットされている。
公開されているMVも面白い作りで、日本語字幕を観ながら是非その空気感を堪能してほしい。
これまでにイギリスで行ったライブはすべて完売、リリースした2曲のシングルはプレミア化、〈プリマヴェーラ〉や〈グラストンベリー〉といった海外の大型フェスからのオファーも受け、更にはソニック・ユースのキム・ゴードン、レディオヘッドのエド・オブライエンという大物2人とフランスのテレビ番組で共演、デビュー前から多くのレーベルより注目を集めた彼らが、争奪戦の末〈Ninja Tune〉との契約を発表!デビュー作『For the first time』を2月5日にリリースすることが決定し、同時に新曲「Science Fair」を日本語字幕付のMVと共に公開した。映像の監督はフリー素材を使用した作品を作ることで知られるバート・プライスが務めた。
Black Country, New Road - 'Science Fair' (Official Video)
とにかく来年というか今後が楽しみなバンドになりそうだ。