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神様がうそをつく。

夏に読んだのも良かったのかもしれない。

『神様がうそをつく。』

『メテオ・メトセラ』(新書館)の尾崎かおり、渇望の最新作!!

七尾なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生の、誰にも言えない秘密を知ることに…。

夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。少年少女のひそやかな冒険が始まる。

夏と青春、恋愛ってやっぱり浮かんでしまうものだし、お祭りもそう。

神様がうそをつく。

どういう意味なのか気になりつつ読み進めたんですが、まず、この漫画は誰しもが経験した、もしくは経験したかったであろう淡い恋についての物語が、かなりエモーショナルに描かれている。

モテている人が好きなわけでは無かった、強がって言えなかった、何となく気になっていた、ちょっとしたきっかけから、素直にもなれた、ただ一緒にいたいと思った。

そんな小学生だからこその葛藤やどうしようもなさみたいなものが良く表現されているし、コマの割り方や表情が実に瑞々しかった。

個人的に一番良かったシーンが2話のラスト。

なつるが理生を抱きしめ、肌の暖かさを感じしびれていたというシーン。これはマジでやられましたね。そこまでの過程もそうですし、好きかどうかわからない、まして小学生などの頃に気になる人を抱きしめるという感覚。本当に良く伝わってきた。体温を感じ、なんとも言えない感覚に支配される。素晴らしかった。

あと全体に言えることだけど理生の表情の変化や描き方がわかりやすい程にわかりやすい。見ているこちらにダイレクトに入ってくる理生の感情が、痛い程わかるし、嬉しくもなれる。この辺の表情の描き方はすごく好みだった。

本作ではそれと並行して、理生の衝撃的な秘密が明らかになっていく、これもある種小学生ならでは。大人だったり、もう少し大きければ出来たであろうことも、小学生には至極無理なことなのかもしれない。

家庭環境や置かれている状況を考えてもそうだし、そういった問題も内包しつつ、物語が上昇したり下降したりしていくところも面白い。

本作に出てくる登場人物の行動や言動が自然なところもすごく好きで、過剰になり過ぎたり、この場面でこんな行動取るかといったこともそう。

一見すると、えっ、と思うようなことでも本人や周囲としては整合性が取れているし、読者にもそれは読めばわかるはず。

それぞれが込めた思いや気持ちは時に嘘とホントが入り混じるわけだし、だからこそ人間なのかもしれない。そのどうしようもない部分は正直認めたくないと思ったし、本気で最悪だと思うこともあると思う。

でも終盤でなつるの母が言う「おまえのことが好きだからよ」というセリフには嘘に対してのポジティブな側面を掬い取った表現なんだと考えると、その解釈も一理あるなと思う。

とにかく夏へのノスタルジーと恋への甘酸っぱい思い出とやるせなさ。それらが一冊に詰まっており、さくっと読めるのでおススメです。

ワインズバーグ、オハイオ

このジャケットと世界観にやられた。

『ワインズバーグ、オハイオ

オハイオ州の架空の町ワインズバーグ。そこは発展から取り残された寂しき人々が暮らすうらぶれた町。

地元紙の若き記者ジョージ・ウィラードのもとには、住人の奇妙な噂話が次々と寄せられる。

僕はこのままこの町にいていいのだろうか…。両大戦に翻弄された「失われた世代」の登場を先取りし、トウェイン的土着文学から脱却、ヘミングウェイモダニズム文学への道を拓いた先駆的傑作。Star Classics名作新訳コレクション。

1900年代前半に書かれ作品とは思えない既視感。

やはり時代が変わっても、変化し続ける『町』という場所がそう思わせるのか。はたまた人の在り様なのか。

なんとなく『町』が舞台になっている作品って好きで、映画にしろ本にしろ、そういうある種の閉鎖的で、色々な人間模様やちょっとした謎、その中での意外なつながりのあるところに惹かれるんですよね。

中でも『ツインピークス』は個人的に印象深い作品で、学生の頃に観た、衝撃というか、なんとも言えない印象が強く残っています。

ここまでの謎や陰謀は無いものの、若い頃、誰もが住んでいる『町』という場所で起きる、ちょっとした不思議だったり、都市伝説的なものに興味を抱いたことでしょう。

本作は短編の集積のような体をとっているんですが、全編を通してワインズバーグという架空の町が舞台になっていて、その住人一人一人にフォーカスが当たる形で物語が進んでいく。

そのフォーカスの当て方と切り口が良いなと思っていて、単にハッピーな物語に終わらせない、リアルさと奇妙さを内包し、複雑だからこそ面白い。

住んでいる人にもそれぞれ過去があり、現在があり、未来がある。それを美化することなく淡々と切り取る。故に、個々の卑しい部分やドロドロした部分、欲望や羨望といった側面も見えてくる。

絶対に自分でも当てはまるなと思えるような住人も登場するし、わからないけど、分かるような気がする人達も出てくる。

町内図が冒頭に描かれているので、そこに戻りながらイメージを膨らませていきつつ、読み進めるのも楽しいかと思います。

誰にでも懐かしい町があって、何でもないけど何かがあった、そんな日常を呼び起してくれる気がする作品でした。

これは一回でも楽しめますが、折り入って何度も読むことで新たな気付きが得られる、するめ小説な気がしています。

孤狼の血 LEVEL2

理不尽すぎる世の中。

孤狼の血 LEVEL2』

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柚月裕子の小説を原作に、広島の架空都市を舞台に警察とやくざの攻防戦を過激に描いて評判を呼んだ、白石和彌監督による「孤狼の血」の続編。

前作で新人刑事として登場した松坂桃李演じる日岡秀一を主人公に、3年後の呉原を舞台にした物語が完全オリジナルストーリーで展開する。

3年前に暴力組織の抗争に巻き込まれて殺害された、伝説のマル暴刑事・大上の跡を継ぎ、広島の裏社会を治める刑事・日岡。権力を用い、裏の社会を取り仕切る日岡に立ちはだかったのは、上林組組長・上林成浩だった。悪魔のような上林によって、呉原の危うい秩序が崩れていく。

日岡役を松坂、上林役を鈴木亮平が演じ、吉田鋼太郎村上虹郎西野七瀬中村梅雀滝藤賢一中村獅童斎藤工らが脇を固める。前作に続き、白石和彌監督がメガホンを取った。

前作に勝る暴力と理不尽の嵐。アクション要素が多くなったような気がした二作目。

まず、ポスタービジュアル通り、野暮な進化を遂げた松坂桃李が観られる。彼は役作りもそうですし、明も暗も演じられる良い俳優になったなと改めて思わされましたね。

本当に現代の仁義なき戦いといった雰囲気はあると思いますし、グロ、ゴア表現のリアリティやその暴力性の自然さに関しては本家以上かと。

前作を観てから本作を観て、帰宅後にまた前作を観てみたんですが、完成度としてはやはり前作の方が良い。まあ正直前作が良過ぎた為に、期待値が爆上がりしていたこともあったとは思いますが。

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それでも本作には本作の良さがあったと思うし、ある意味では本作の方が突き抜けている点もあったと思うので、その辺も噛み締めつつもう一度劇場で観てみたいところです。

本作の目玉はまず何と言っても鈴木亮平の狂気っぷりじゃないでしょうか。

日本映画史上、上位に食い込むこと間違い無しな狂乱っぷりに唖然としますし、ホント怖いです。こんな人が近くにいたらと思うと本作での登場人物たちの行動にもある種納得。異常で狂気的な存在感はマジで痺れます。

それと村上虹郎演じるチンタは良いスパイスとして抜群の存在感だったんじゃないでしょうか。上林の狂気を間近で見た一般人として良く機能し、上林への圧倒的な恐怖心を感じさせてくれますし、松坂桃李演じた日岡を兄として慕う自然な関係性も納得の演技力。

抜群のチンピラ感で、そこにいる佇まいはやろうと思って出来るものでも無い気がします。この緩衝材としての彼がいたから本作がより近しく、リアルに感じたのは間違いないんじゃないでしょうか。

その日岡に関しても、前作との繋がりを観れば成長は明らか。風貌や言動、煙草を吸う仕草なんかは本当に大上の意思を継いでいるなと。前作の流れを汲んでヤクザに執着しコントロールしてやろうと意気込む心意気はあの若さで大した度胸。並大抵の覚悟では出来ないことを、実行するだけの気迫を感じました。

一方で、何があってもカタギの為にと尽力していた大上のDNAはどこへ、と思うような場面も見られましたが、冷静に考えてみれば仕方ない側面もあるのかと思ったりもして。

というのも1作目から3年後という世界線の中で描かれていることを考えれば、日岡がそこまで短期間で力を付けているとは考えにくいですし、単純な組織の中での経験年数を考えればむしろ良くもがいている方かと。その中でも守らなければいけない大義があると信じ、行動していると考えると、ある種の無茶や暴走、盲進は止む負えないのかもしれませn。

実際、大上の件があったとはいえ、あの年齢、経験値でヤクザ組織を相手取り、警察という更に厄介な国家権力をも相手にし立ち回るなんて尋常じゃない苦労があるに決まっています。

むしろ前作であそこまで冷静に見れていた日岡が、その終盤に大上の死を目の前に、迷走し、怒り狂い、豹変したことを思えば、今作で冷静に俯瞰して行動していることの方がおかしいというもの。

チンタや真緒の前で見せる少し緩んだ表情や言動こそが彼の実際の姿だと思うし、そこからあそこまで豹変しただけでも恐ろしい変化じゃないでしょうか。

むしろそんな中でも、終盤に向かうにつれて自分の行動原理のおかしさに徐々に気付き、何のために行動していたのかに目覚めてくる感じもある。そこからは前作での日岡に戻った気がしたし、終盤での立ち回りと行動は正にその一点に尽きるのかと。

まだ一度しか観ていたいので上林の狂気性に引っ張られた感が否めませんが、誰にでも心当たりあるであろう社会や組織への矛盾に関する問いは素晴らしいと思う。

後半のアクション中心になる作りは若干勿体無いなと思いますし、ラストのあの演出もそう。そこまでの脚本が良かっただけに少し違和感を覚える箇所もありましたが、日岡の成長と権力の矛盾、そして何より暴力映画としての非日常的カタルシスを消化するには相変わらず最高の作品かと思います。

またしても広島弁に傾倒してしまいそうなのは言うまでもありません。

仄暗い水の底から

怖さと新しい気付きと。

仄暗い水の底から

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「リング」で大ブームを起こした原作者と監督のコンビが再びホラーに挑んだ話題作。

主演の黒木瞳はホラー映画初挑戦。テーマが「母性」だけに、結末で感動を呼んでいる。
離婚によって新生活を始めることになった淑美と娘の郁子。だが、夫と親権争いに巻き込まれ、引っ越したマンションでは不可解な足音や水漏れに悩まされる。そして郁子が拾ってきた子供用のバッグから、未解決の幼女失踪事件の事実が浮かび上がる。

夏も終わりですが、いまだにホラー多めに鑑賞中。

Jホラーの根底にあるのが、『怖さに気付く』ということなんじゃないかなと思っていて、前に紹介したリングやらせんもそう。そして本作も多分に漏れず、そう言った印象じゃないかと。

純粋に映像表現として観ていると確実に驚かされるし、怖いと思うシーンも存在している。だけどもその背景や客観的な事実を考えると途端に怖さが半減する部分もあって、これは大人になったからこその感覚なのかもと思ったりしています。

そんな前提ありきではありますが、本作はとにかく映像の湿度が終始高い。ずっとジメジメした空気感が漂っていますし、これぞJホラーと言った不穏な演出もかなりある。

荒唐無稽なことが起きるのが怨念であって、その陰湿さは確かにJホラーと相性が良い。

なかでも本作では郁子の存在が良いアクセントになっていて、その子供性と純粋さが他の大人たちとの良い対比になっているし、怖さを超えた別の感情も持たせてくれる。

ヒューマンドラマ的な感覚と演出的な怖さが相まって、悲しくも怖く、愛おしさすらも抱かせる。最後まで観た時、起きているいざこざも、生きていく世界も、生きていた世界もひっくるめての人の怖さに気付いた時、子供の純粋さと対比される形で別の怖さに気づかされ、やっぱ一番怖いのは人間なんだろうなと思う、という謎の既視感に襲われのが一番の恐怖でした。

リング/らせん

大人になると見え方も変わる。

『リング/らせん』

リング【中田秀夫監督】 | 動画配信のTSUTAYA TV

呪いのビデオが巻き起こす惨劇を描いた鈴木光司のベストセラー小説を、「女優霊」の中田秀夫監督&高橋洋脚本で映画化し大ヒットを記録したホラー映画。ジャパニーズホラーブームの火付け役となり、2002年にはハリウッドでリメイクされた。

テレビディレクターの浅川玲子は、「見ると一週間後に死ぬ」と巷で噂されるビデオテープの存在を知る。

親戚の娘も犠牲になったことを知り調査を開始するが、玲子自身もそのビデオを見てしまう。

玲子は元夫である大学講師・高山竜司に相談し、ビデオの映像を分析。三原山の噴火に関係があることを突き止めた彼らは、大島へ向かう。

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見ると死ぬという呪いのビデオの謎の真相に迫る、同時公開された「リング」の内容を受けた続編。

監督は「NIGHT HEAD」の飯田譲治。第17回吉川英治文学新人賞を受賞した鈴木光司の同名小説を、飯田自身が脚色。

撮影を「アートフル・ドヂャース」の渡部眞が担当している。主演は「Lie lie Lie」の佐藤浩市

公開時と同じく二本立てで観たんですが、やはりJホラーの原点にして最高傑作かと。

今観ると怖さへの耐性が増した分、それほどではないと思ってしまう部分もありましたし、なにより大人になると貞子に対しての見方も変わっていて、どうしてもその背景やら感情やら込みで観てしまうんですね。そんな風に見えてしまうとは面白くもあり、月日の流れは意外なものです。

それでも、人の本能的に感じる怖さは捉えられていると思うし、演出のバリエーションも大したもの。

観ながら思い出し、一番嫌だったのがその構図。

貞子が出てくるシーンとかテレビに映り込むシーンとか、普通はそういったダイレクトにわかるシーンに目が行きがちだと思うんですが、個人的にはダントツでその構図。

誰かを映す時とか、背景を撮る時とかに意味深な余白を入れて撮っている。若干ずれていたり、寄っていたりと、とにかく映画の細部を観る人ほどその独特な間に怖さを感じると思う。あと、やはりアナログの怖さもあるかと。ビデオってなんであんな怖く見えるのか、粗さなのか、不明瞭さなのか、とにかく怖く感じてしまう。

映像だけでなく、音からもその怖さは増幅されるし、これは本当になんなんでしょう。人は不明瞭だったり、謎に満ちていることに恐怖や興味を抱いてしまうものなのか。

今となってはネタ化されてる感もあるので、公開時のような怖さはないかもしれませんが、とはいえな怖さと含みを内包している作品だと思うので、晩夏になりましたが、見返してみるのも良いんじゃないでしょうか。

ストップ・メイキング・センス

原点であり至高の体験。

ストップ・メイキング・センス

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アメリカの人気ロックバンド「トーキング・ヘッズ」が1983年12月にロサンゼルスで行なったライブの模様を、後に「羊たちの沈黙」などを手がけることになるジョナサン・デミ監督が収めたライブフィルム。

黒子をセット変えに起用するなどユニークなステージをシンプルにまとめ、人気を博した。99年にはドルビーデジタル音響のリマスター版が作られ、日本でもリバイバル公開されている。

2016年、デミ監督がロック歌手を主役に描いた「幸せをつかむ歌」の公開にあわせ、東京・Bunkamuraル・シネマで1週間限定上映。

相変わらず爆音上映はいいですね。特にコロナ禍にあってのこの状況は本当に相性が良い。さらに夏、音楽映画といえば悪いわけがない。

このように書いてしまうと映画自体の出来に関して身も蓋も無い話になってしまうんですが、映画自体の完成度も相当に高い。伊達に最高のライブ映画と呼ばれていません。

監督は羊たちの沈黙などで知られるジョナサンデミ。ライブ映画と聞くとまず、映画なのかと思われがちですが、映画が好きであれば好きであるほど気付いてしまう映画としてのディティール。それがあれば映画と呼べると思うし、空間や物語を切り取ればそれは映画というもの。

固定カメラで撮影し、加工無しに完成させれば映画とは呼べない気もしますが、本作は間違いなくそういう作品ではないわけでして。

冒頭から足元を抜いたカットや演出、ライブの高まりにも似た臨場感を感じつつ、観客の歓声と共に一気に引き込まれました。

なんなんですかね、ライブや映画における独特の緊張感って。音や光、映像の臨場感で別世界に連れていかれる感じがあって唯一無二な感覚。そのシーンで思わず泣きそうになる程の鳥肌と共に、音楽が好きで本当に良かったと心から思える。早くライブに行ける世界が戻ってきて欲しいと切に願いました。

アメリカンユートピアを先に観て、あまりに良かったためこちらも観たんですが、アメリカンユートピアに受け継がれている演出の部分や、ブラッシュアップされた音のタイトさといった様々な箇所からその余韻を感じました。

とはいえ、サウンドの本質的な部分、トーキンヘッズの音色の多様さやビートの豊富さは相変わらずですし、爆音故に更に心地よく響いてくる感じは至福のひと時。

文字通りストップメイキングセンスな映像体験をさせてもらいました。

個人的にはアメリカンユートピアもさることながら、こちらの作品の方がテンション爆上げで楽しませてもらいました。何がそうさせたのか考えてみると、映像の荒削りさというか、サウンドのいい意味でのごった煮感が身体的な感覚にダイレクトに響いてくるといいますか、とにかく止まっていられなくなる感覚。

音楽をお利口に聴いてるだけの楽しみにするなんて勿体無いし、聴き始めた時はそんなこと思ってなかったはずなわけで。アメリカンユートピアの方が、より洗練されてるし、演出の作り込みも大したもの。けれども、それだけでは語りきれない何かを感じてしまった。

ただ音に身を委ね、感じることが今の気分にマッチしていたといえばそういうことなのかもしれません。

現場でしか味わえない空気感、早くライブに行きたいです。

アーセナルvsマンチェスターシティ

近年ここまで気が滅入った試合があっただろうか。

アーセナルvsマンチェスターシティ』

The anatomy of an Arsenal meltdown: reckless tackles, lamentable errors and  no Plan B

本当に絶望的でした。

久々にあそこまでの絶望を味わった気がします。何もできなかった。

何がしたかったのかの意図も分からず、防戦一方。それなのに守ることすら出来ず驚愕のシュート1本。後半に関してはポゼッションも9%という驚愕の数字を叩きだし、文字通り驚きしかないような展開でした。

そんな中でも期待感があるような負け方ですとか、どこかしらに希望が見出せるような展開があったならば救いもあるというもの。

残念ながらその救いも無く、ジャカは退場し、プレミアリーグ最下位。

どう表現していいのか本当にわかりません。

唯一気概を見せていたのがスミスロウ。ジャカ退場後5-3-1という絶望的なドン引きフォーメーションの中、何度かの一人奮闘。

ボールを奪えても全くチャンスを感じず、後ろが重すぎるが故の攻撃力の無さ。そんな中でよく最後まで頑張れたなというところに彼の気概を感じました。

ただ、それもあくまで気概であって、チーム状況、勝ち点という所に関しては全く光明が見出せず。ノリッジ戦のシティ観て、良くてもドローゲームかな。くらいに思っていたのが間違いでした。

代表ウィークを経てのノリッジ戦。本当の正念場かもしれません。