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ホックニーのカラーパレット:紫の魔~デイヴィッド・ホックニー展編~

ホックニーのカラーパレット:紫の魔~デイヴィッド・ホックニー展編~

デイヴィッド・ホックニー展 | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

東京都現代美術館では、2023年7月15日(土)から11月5日(日)まで、「デイヴィッド・ホックニー展」(主催:東京都現代美術館読売新聞社)を開催します。現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニー(1937年、イギリス生まれ)の日本では27年ぶりとなる大規模な個展です。

ホックニーは60年以上にわたり、絵画、ドローイング、版画、写真、舞台芸術といった分野で多彩な作品を発表し続けてきました。本展は、イギリス各地とロサンゼルスで制作された多数の代表作に加えて、近年の風景画の傑作〈春の到来〉シリーズやCOVID-19によるロックダウン中にiPadで描かれた全長90メートルにもおよぶ新作まで120点余の作品によって、ホックニーの世界を体感できる機会となるでしょう。

どこかで見たことあるようで、そんなに知らなかったホックニー

SNSか何かで展示の情報を知り、一目見ただけで行くことは決定していたわけですが、やはり良かった。

デイヴィッド・ホックニー展」 (東京都現代美術館) |Tokyo Art Beat

まずもって80歳を過ぎた老人とは思えないバイタリティ。

最先端の技術も惜しみなく使いこなし、最初ipadでのドローイングを見た時、これはいつ描かれたんだ?最近すぎないか。などと思ってしまったのが印象的でした。

イデアもそうなんですが、個人的には配色の素晴らしさに目を奪われ、独特なカラーパレットセンスにただただ脱帽。

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特に紫の使い方が上手いなという印象で、表現や組み合わせとしては少々ドぎついなと思ってしまうような配色でさえ、綺麗だなと思えてしまう圧倒的センス。

どことなく現実離れしたイラストというか、アニメーションというか、そういった絵画と違う部分とのリンクを多分に感じました。ファンタジー+現実。日本のアニメーションにも近い感覚なのかもしれませんが、とにかくサイケデリックな配色が印象的。

意外だったのが年代ごとの表現の変化で、全く異なる過程を経て制作されているというところ。

まあ画家としては良くあることだとは思うんですが、ピカソなどに影響を受けたとあって、その硬質でディティール表現に富んだタッチから、抽象的でファンタジックな表現まで、とにかくどれもクオリティが高い。

本質を捉えたタッチだからこそ線に説得力があるんですかね。細い線や太い線の使い分けも、デジタルとアナログの使い分けもそう。

ただ、改めてというか、写真でも良く感じていたデジタルとアナログの違いでした。

デジタルの描写の細やかさ、発色の多彩さはあるものの、アナログのような質感が薄く、平面でのそれを捉えた時に感じる存在感という意味で、どうしても綺麗さという枠組みから抜け出せないんだなと。

サイズ感もそうで、アナログの圧倒的な迫力に対し、デジタルだと迫力というよりも綺麗な画として印象が強くなってしまう気がするんですよね。

まあそれはそれで良さもあって、一概にどちらがどうとは言えないと思うんですが。キャンパスサイズの枠組みにとらわれないのも印象的でした。

特に『春の到来』は圧巻でしたし、あの空間にいることが不思議な気持ちになりました。絵本の世界に迷い込んだかのような感覚を抱きました。

デイヴィッド・ホックニーの個展が東京都現代美術館で - 大作「春の到来」日本初公開、代表作が一堂に - ファッションプレス

『ノルマンディーの12か月』も想像以上で、四季折々の雰囲気や空気感を独自の色彩感覚で表現する流れというのは通しで見ることでよりその世界観を堪能できるといいますか。

デイヴィッド・ホックニー展」27年ぶり大型個展、世界初公開の新作も! — STARRing MAGAZINE

個人的には『スプリンクラー』のようなホックニー作品が好きで、イラストタッチな風景の中に秩序だった直線が引かれ、それによりより抽象的な風景として見せられる独特の視点。この独特なタッチとバランスが妙に癖になるんですよね。

世界で最も人気の画家、デイヴィッド・ホックニーの大規模個展が東京都現代美術館で開催 | Numero TOKYO

リアリティあるドローイングも予想以上に良くて、硬質なタッチにあの配色がハマるとなんか良いんですよね。あの表現好きだなと。

When David Met Gregory: The Man Behind Hockney's Career | Barnebys Magazine

まあいずれにせよ美術作品なんて百聞は一見に如かずですよ。好きも嫌いも千差万別、なので気になる方は是非。

余談ですけど、予想以上に物販が良かったですね。ポストカードなんかも充実してましたし、質感も〇。Tシャツなどもボディの質感良かったですし、とにかく各グッズのクオリティが高く、ホックニーの画と相性良かったですね。

デイヴィッド・ホックニー展 | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

もうすぐで終わりなので気になる方は是非。