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90年代のノスタルジア:『ロストインスペース』の独特な魅力

『90年代のノスタルジア:『ロストインスペース』の独特な魅力』

ポスター画像


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地球の未来を担って宇宙空間に飛び出した科学者一家の冒険を描くSFアクション。往年のテレビシリーズ『宇宙家族ロビンソン』(65~68、製作はアーウィン・アレン)の映画化で、「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」のアキヴァ・ゴールドマンが脚本を執筆、監督には「ゴースト&ダークネス」のスーティーヴン・ホプキンスがあたった。

製作はホプキンス、ゴールズマン、マーク・W・コッチ、カーラ・フライ。製作総指揮は「セイント」のメイス・ニューフェルド、ボブ・レーメ、リチャード・サパーステイン、マイケル・デ・ルカ。撮影は「ブロークン・アロー」のピーター・レヴィ。音楽は「インフィニティ無限の愛」のブルース・ブロートン。美術は「未来世紀ブラジル」「カットスロート・アイランド」のノーマン・ガーランド。編集は「バットマン」のレイ・ラヴジョイ。衣裳は宇宙服デザインを「フィフス・エレメント」のヴィン・バーナンが担当。SFXは空間造形を「タイタニック」「スポーン」のシネサイト、アニマトロニクスを「ベイブ」のジム・ヘンソン工房、特撮監督を「フィフス・エレメント」のニック・アルダー、特殊効果監修を「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のアンガス・ピッタートンが担当。エンド・クレジット作成は「スポーン」「ナイトウォッチ」のイマジナリー・フォーシズ。

出演は「スモーク」のウィリアム・ハート、「フィフス・エレメント」のゲーリー・ゴールドマン、「オースティン・パワーズ」のミミ・ロジャース、「ブギーナイツ」のヘザー・グレアム、子役で「めぐり逢い」のジャック・ジョンソンと「アナスタシア」(声優として参加)のレイシー・シャベール、人気テレビシリーズ『フレンズ』(日本ではWOWOWで放映)のマット・ルブランクほか。オリジナルシリーズのジューン・ロックハート、マーク・ゴダート、マーク・クリステン、アンジェラ・カートライトも姿を見せている。

公開年が1998年。

当時中学生だった自分の中でなぜか心に残り続けていた1本だったんですよね。

凄い良い映画だったとか、凄い思い入れがあったとかでもなく、とにかく印象に残っていたとしか言いようがないような作品。

中でも印象的だったのがリーフレットのビジュアル。

このフォント、この雰囲気、今見ても良いなと思ってしまう。

そんな本作なんですが、今回急に観返したくなり、鑑賞しました。

結果的になぜ好きだったのがわかるようなわからないような。いずれにせよ今見ても自分的には抜群に楽しい世界観。

冒頭から某スターウォーズを思わせる戦闘機バトルに始まり、ちょっとスタートレックを思わせるような哲学的会話も出てくる。かと思えば家族という枠組みの中で繰り広げられるフルハウスのような80,90年代っぽいコメディ要素も入ってくる。このごちゃまぜで雑多なチープスペースオペラ感がなんともツボなんですよね。

そう考えるとこういう全体感、雰囲気や世界観にやられていたのかもなと。

ストーリー的にもかなり唐突だったりして、このシーンってこんな簡単に終わっていいのと思うようなくだりも多々出てくるんですよ。でも、それが良いというか、個人的にはあの雑な部分込みで惹かれてしまう。

ラストなんてその最たるもので、今だったら続編というか確実に続きがありそうな感じもしますし、知らずに観ると”えっ、これで終わり”と思ってしまうはず。でも、あれもあれで丁度良く、気負わず楽に観れるっていうのもあると思うんですよ。鑑賞後のスッキリ感込みで。

本来原作を考えればドラマや映画でシリーズ化するような作品だと思うんですが、この作品は1作完結なのも良かった。

今って、全部を丁寧に語り過ぎるというか、バックボーンやディティールにこだわり過ぎて、無駄に長くなっていたり、複雑になっていたり。

まあ実際、収益的なところを考えての長編ということもあるんだと思うんですが、あくまでも映画は90分から120分くらいの尺で一旦は完結するというのが理想的だなと思うんですよ。

その意味でも本作はバッチリ。

しかも意外にディティールというか要所要所で見どころや演出的な気持ちよさもあるり、”おぉ!”と思うようなところが気持ち良い。

それこそ、冒頭の戦闘機バトルも意外に手の込んだカット割りや見せ方だったり、宇宙船ジュピター2での飛行、ハイパードライブだったり。

ドキっとさせられるようなシーンも何度かあって、コメディとサスペンスの良い塩梅を取ったような演出なんかも観ていて非常にハラハラ、ワクワク出来る。

正直単純で先が読め、分かり易いなと思う部分もあるんだけど、それも愛嬌というか、なんか愛着が湧くような視点で観れてしまうから不思議なところ。逆にこれってどうやってケリを付けるのと思うようなところもあったりしますし。

この辺も、青春バイアスなのか、映画のの初期体験からくるなにかなのか。それらを抜きにしても未だに楽しめるということは、自分にとっては何かしら原点的な源泉があるのかもしれません。

ちなみにではありますが、ラストの音楽も最高なことは言っておきたい。

Apollo440によるテーマソングなんですが、この世界観とカオスな映像、宇宙のカオティックさと映画のそれらが合わさり、テンションも上がるし、最高のエンディングだなと。

なぜ好きなのかわからないような作品。それでも自分にとって良い作品というのはあるわけで、だからこそ映画は面白いなと思うわけでもあります。

では。