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アーセナルvsウエストハム

紛れなき陰の功労者がついに表舞台へ降臨。

アーセナルvsウエストハム

West Ham United 1 - 2 Arsenal - Match Report | Arsenal.com

常にギリギリをモットーにやっているのかと思ってしまうほどギリギリの戦いが続いていますが、本節もそのままに。

プレミアあるあるですが、プレミアはやはりどのチームも強い。

これが前提にあって話が進みますが、今回も色々と驚かされました。

来期CL出場をかけて戦うアーセナル、対してEL優勝に向け、カップ戦も戦うウエストハム

この感じからして、若干メンバーを削ってくると思ったんですが、いやいやあまり変わらず。

トップにアントニオがいなかったり、二列目にソーチェクが欠けていたりと完全体では無かったものの、最終的には完全体になっていましたし、何より層が薄くは無いという。

ある程度高いクオリティでやれる選手が残っているところからしてもプレミア勢は侮れません。

試合自体は序盤からアーセナルがポゼッションする形で、押してはいくけど決定的な手が打てないといった感じ。いつも通りの押し込みきれない展開が続いておりました。それを打破したのが38分、ホールディングになろうとは。

驚いたのはプレミア初得点ということ。

ホールディングのベテラン感から気づきもしませんでしたが、なんと無得点だったんですね。

そのホールディングが自力を見せた試合となったわけですが、本当に良く成長したと思いますよ。

腐ることなく常に準備をし、練習に励む。技術に関しても展開を読む眼にしても、着実に力を付け、今ではスタメン勢と互角にやりあえるくらいにまで成長したんじゃないでしょうか。以前だったらホワイト欠場なんてピンチでしか無かったのに。

元から才能があった選手やフィジカル的な恩恵を受けている選手も好きですが、こういう縁の下の力持ち的な選手はいざという時に頼りになるなと思います。

それは前回も言ったようにエルネニーも然りですが。

そこから前半のうちに得点を返され、ますます面白くなりそうだと思っての後半。

またしても決めたのはCBのマガリャンでした。

アシストになったマルティネッリのクロスは絶品でしたね。

タヴァレスと縦関係になっていたので攻撃時の連動が少し足りない気がしましたし、それゆえの単騎突破や足元のスキルもあまり出ず、本来の躍動感が出ていたのは守備がほとんどだなと思っていた所でのあのクロス、何度見かえしても力加減、受けてからのタッチ、角度、全て完璧でした。

個人的には仕掛けるマルティネッリが好きなのでその辺がタヴァレスでも出せるようになると良いのですが、キャラを考えるとティアニーとの方が相性が良い気がします。

そんな得点が不足している中、希望としてのエンケティア。

数試合前から覚醒の様相を見せ始め、今回も輝きは見せていたものの、あと一歩。

抜け出しやパスを受けるところまでは良いんですが、フィニッシュが決まらない。あれが決まるようになるとワンランク上のステージへ行けるだろうし、本人もより調子が出てくると思うんですよね。相手DFの脅威としても一層機能するだろうし。

突然そこまで求めるのは酷だと思いますが、彼なら出来る。そう信じて残り数試合で何得点決められるのか。試合としての結果と共に注目したいところではあります。

とはいえここで勝ったのは大きいですね。今の時期はその辺をかなりシビアに観がちですが、どうしてもCL出場してほしいところなので。

対するウエストハムは中盤が安定していましたね。

ライスとノーブルの距離感、役割分担がしっかりと出来ていたように見えましたし、サポートの入りも非常に連携が取れている。

ボーウェンのあのゴールシーンでの技術力は敵ながら何度かリピートしてしまいましたし、ズマのディフェンスも何度か驚かされました。

まあ一番驚いたのはファビアンスキのセービングですけどね。彼がいなければあと何点かは決められたかもしれないですし。

ますます盛り上がるプレミアリーグ。楽しみ半分、不安半分ですが全力で楽しみたいと思います。

では。

カモンカモン

忘れてしまった未来への感覚。

『カモンカモン』

ポスター画像


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20センチュリー・ウーマン」「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督が、ホアキン・フェニックスを主演に、突然始まった共同生活に戸惑いながらも歩み寄っていく主人公と甥っ子の日々を、美しいモノクロームの映像とともに描いたヒューマンドラマ。

ニューヨークでひとり暮らしをしていたラジオジャーナリストのジョニーは、妹から頼まれて9歳の甥ジェシーの面倒を数日間みることになり、ロサンゼルスの妹の家で甥っ子との共同生活が始まる。

好奇心旺盛なジェシーは、疑問に思うことを次々とストレートに投げかけてきてジョニーを困らせるが、その一方でジョニーの仕事や録音機材にも興味を示してくる。それをきっかけに次第に距離を縮めていく2人。

仕事のためニューヨークに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが……。

「ジョーカー」での怪演でアカデミー主演男優賞を受賞したフェニックスが、一転して子どもに振り回される役どころを軽やかに演じた。

ジェシー役は新星ウッディ・ノーマン。

思ってた以上に深みのある話でした。

マイク・ミルズ監督と言えば自分の身の回りの出来事を俯瞰したような作品が多い気がしますが、本作は子供という部分にフォーカスした作品。

子供が産まれ、子育てに関わる中で、インスピレーションを得たとのこと。

自分の子供をお風呂に入れている時に思いついた作品とのことだったんですが、それにしても良く練られている。

対象はあくまでもミニマルなのに、方向性は全方位になっているところがあるなと思っていて、今まで以上に社会というか人生というか、全体的な視点を持って作られた作品だと感じた。

その俯瞰した視点と局所的な視点がカメラワークにも良く出ていて、主人公であるホアキン・フェニックス演じるジョニーとウッディ・ノーマン演じるジェシーを寄りで撮ったり、隙間から覗いているような撮り方は、あくまでもプライベートで閉鎖的。

対して町を空撮していたり、空や風景を切り取る感じは開放的。特にロングショットで撮られているシーンは雰囲気があってかなり好み。

映画『カモン カモン』ホアキン・フェニックス主演&マイク・ミルズ監督、A24制作のヒューマンドラマ - ファッションプレス

カメラワークもさることながら、トーンと言いますか、この画作りの感じがかなりツボでして、写真を撮る時に自分自身がたまにやっている、ハイキーなのに描写はシャープ、白黒というよりグレーとホワイトで構成された柔和な雰囲気とのアンバランスな調和がもの凄く好きなんですよね。

カモン カモン 10枚目の写真・画像

作品自体の持つ柔らかい雰囲気もあってか、とにかく相性が良く、モノクロ映画を観ているのとはまた違った良さがある気がするんですよね。

そのモノクロにした理由も聞けば納得で、監督自身が述べていた「物語に寓話性を持たせたかった」といのこと。

日常を描いているはずなのにどこかファンタジックな雰囲気を醸し出しているのはこのモノクロの効果なのかもしれません。

ロバートフランクの『The Americans』という写真集を見ているような気もしていて、その意味で言うとアメリカという国そのものの捉え方であるとか、ドキュメンタリーチックな雰囲気もあり、それくらいのスケールで作品が成立しているような、個にフォーカスしているようでいてその問いは普遍的であるといったところも含め、非常にドラマチックな作りになっている気がします。

本作を観たかった理由が端的には二つあって、一つがホアキン・フェニックスが出ているということ。

ジョーカー以前からかなり好きな俳優さんだったんですが、ジョーカーを経てのその奇抜さと多面性に惹かれ、本作ではそのギャップある役柄をどう演じるのか、かなり興味深かったんですよね。

そして二つ目がA24制作ということ。

昨今、気になる映画といえばA24配給作品がやたら多く、最初のイメージとしてはどぎついホラー味の強い制作会社といった感じでした。

それが最近はこういったヒューマン系の作品も良いのが増えてきており、本作もそんなビジュアルから是非観たかった一本。

視聴して、まずもって感じるのがジョニーとジェシー、二人の演技が最高過ぎるということ。

ホアキンは予想通りの演技力でしたが、驚いたのがその相棒となるウディの演技力。マイク・ミルズ監督とホアキンも驚愕したというオーディションでのアドリブですが、それにより採用されたというのも納得の存在感でした。

子供的であるのに、不自然なほど大人びていて、なのに愛くるしい部分や幼稚な部分も内包しているから本当に不思議な存在になっている。

パンフレットなんかを読んでも、掲載されているコメントが大人び過ぎているなと感じていて、書かれたのが誰なのか言われなければ大人がコメントしたと思ってしまうほど。

この雰囲気と作品内のインタビューとが妙にリンクしているんですよね。作中ではジョニーが子供たちに未来についてインタビューしているんですが、それも聞けば聞くほど柔軟でポジティブに聞こえてくる。大人が捉える世界線以上に広い視野で世界を捉えていて、大人になって成長したと思いがちな自分という人間の傲慢さや小ささを痛感させられます。

それがジェシーの存在感や演技にも通底していて、作品内、物語上でのかけ橋的な役割をこなしているようにも思えて面白い。

脚本が良く練られているのもあると思うんですが、徐々に積み上げてくる幸福感や気付きみたいなものも良く構成されている。

序盤こそ綺麗な映像と、悪くはない物語といった印象から、だんだんと引き込まれ、終盤では感極まるほど気持ちが入ってしまう。

タイトルの意味に気付いた時には驚きしかなかったですし、公園でのジョニーがジェシーに「もっと感情を出してもいいんだ」的なセリフを言い、二人で大声を出し合ったシーンなんかは泣きそうになった。

日常でのちょっとした目線の変化、気付きみたいなものが豊富にある作品で、観れば観るほどグッとくるポイントが増えそうな、多幸感に満ちた作品なんじゃないでしょうか。

そーいえば、音楽の部分に関しても素晴らしくマッチしている。

単純に良い楽曲だなと思って聴いていたんですが、パンフレットを読んでいたら関わっていたのはなんとThe nationalのデスナー兄弟。

アメリカンインディを代表する彼らの楽曲がニューアメリカンクラシックになりそうな本作に合うというのは必然と言えるところかもしれません。

ちなみに以前にはThe nationalのアルバムをモチーフにマイク・ミルズ監督が短編を制作しており、そちらも素晴らしい出来なので是非。


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では。

近いい場所~中華料理 錦香源編~

鶴間駅はドラムのスタジオでちょいちょい行ってるんですが、そのスタジオからほど近いこちらのお店から。

『近いい場所~中華料理 錦香源編~』

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正直怪しげなネオン漂う雑居ビルの2F。

この時点で入るのは若干躊躇する人もいると思うんですが、入ってみれば意外に広く、掃除が行き届いた中華料理屋が現れます。

大体行く時間が早い為かお客さんはほとんどおらず、それでも千円以下で定食が食べられ、ご飯もお替り出来る。お替りせずともその盛りは結構量があるのですが。

そんなこの店で自分がハマっているのが『黒酢豚』。

この定食がメチャクチャ美味い。

コッテリとした黒酢餡が良く絡み、ご飯が進む。

揚げた豚の感じとタレのバランスが絶妙で、とにかくコクがあって美味い。

他も数種類食べたんですが、これが無性に食べたくなるんですよね。

腹が減っててコッテリしたものが食べたい。それでいてゆっくりと出来るというところもこの店の良いところかもしれません。

ちなみに店員の女性の方は凄く感じの良い方なのも好感ポイントです。

では。

アーセナルvsマンチェスターユナイテッド

またしても激アツな戦い。

アーセナルvsマンチェスターユナイテッド

Top four 'gone' for Manchester United as Arsenal take control - CNA

前節に続き選手たちの熱量を感じる試合が続いていますね。

そして勝ったことは何よりも大きい。

前節からの変更はホールディングに変え、スアレスを入れての4バックに戻した感じでしょうか。

攻め上がりとしては以前よりもスアレス側が上がらなくなりタヴァレスがガンガン上がる左上がり。

それでも右にウーデが流れてきたりでサカと崩すシーンも多かったのでバランスはそこそこ取れていたのかと。

今回改めて、ジャカとエルネニーの方がペアリングとして合ってるよなと思いつつ、そうなるとロコンガ先発にこだわった理由がよくわからなくなります。アルテタであれば色々と気付いていたであろうと思うとそれは尚更。

エンカティアも前節から垢抜けたのか、動きが軽い印象でしたし、今回は終盤まで落ちることなくプレスに奔走する姿は共感持てました。

ここのところパーティ不在でもウーデの能力が発揮されるようになってきて、単独ないしサカやスミロウとのコンビネーションでガンガン攻め上がれる。守備面に関しては以前と変わらずわかっているコース切り、鬼プレスを見せてくれますし、いよいよ来期のキャプテンも見えてきたような気すらしております。

それにしてもマンUの戦力は恐ろしいものがあると言いますか、単独でのスペックにビビると言いますか、その辺のオーラみたいなものが選手自体から漂っていて、1点差では終始ビクビクしてしまいました。

特にロナウドのそれはやはり恐ろしく、エリア内での駆け引きの上手さ、存在そのものの圧倒的威圧感、一時代を築いたレジェンドの存在は未だ健在です。

オフサイドになったゴールシーンなんか観ても良くあの態勢で準備できてるなとか思いますし、呼び込み時のスペースの作り方や、体幹の強さを感じます。

そんな中で異質の存在タヴァレスも輝いておりました。

良い意味と悪い意味があるところではありますが、キャラとしての彼らしさが戻ってきたのは前節以上に感じましたし、やっぱり彼はそれで良い気がします。いつまでもこのままというわけにはいきませんが、ここから個性を生かしつつのスタイルの方が性に合っているかと。

そして久々のジャカ砲。久々過ぎて震えました。

最近はああいった局面でもパスを出すことが多く、以前の血気ある攻めが見られなくなっているなと思っていたんですが、不意打ちのジャカ砲、しかも欲しいタイミングで見事に決めてくれたところも相まって最高の瞬間でした。

ゴール後のジャカの表情を観てもかなり嬉しそうでしたし、とにかく久々過ぎてただただ嬉しかったです。

冨安も慣らし程度に入ってきましたし、このタイミングで帰還できるのであれば行けそうな気もしてきました。

そうだCLに行こう。

では。

アーセナルvsチェルシー

覚醒なるか。

アーセナルvsチェルシー

Arsenal 4 - Chelsea 2: WHAT A WIN - The Short Fuse

ここからの連戦はかなり厳しい戦いになるだろうし、正直勝つのは難しいんじゃ無いかと思っていたんですが、そういう時こそアーセナル

期待を裏切り、手のひらを返すところはさすがです。これだからやめられないとも言える。

ビックロンドンダービーで4-2という打ち合いを制し、ここ数試合の得点の無さから一試合に4得点も取るという無双っぷり。

前回も言いましたが本当にオールオアナッシングを地でいっている気がします。

勝てそうな空気感や負けそうな空気感って開始早々から感じることも不思議とあるんですが、今回は序盤から何となく良さげな空気感を醸し出していたんですよね。

というよりもチェルシーの精度が良くないと言いますか、何となく噛み合っていないような感覚。

アルテタとトゥヘル、両監督の戦術バトルも見所だったわけですが、軍配は完全にアルテタに挙がったと言っていいでしょう。

それくらい今回は戦術、交代、諸々がピタッとハマっておりました。

何が一番良かったって、今までの功労者たちが躍動したこと。もうこれに尽きます。

序盤こその、ホールディング、エルネニーなどは試合勘が取り戻せず、凡ミスをしていましたし、危なっかしいプレーもしばしば見られました、それでも徐々に落ち着きを取り戻し、終わってみれば素晴らしいパフォーマンス。

ホールディングの毎回、準備できている感溢れるプレーと、CBとして落ち着きを取り戻してくれる存在も有難いですし、エルネニーの久々先発がチェルシーとの、しかもシーズン終盤、この状況での出場にも関わらず、強度の高いプレーメイク、展開こそ期待は出来ないものの、カバーリングなど中盤のストッパーとして、それこそ終盤には最終ラインの要としても良く機能していたんじゃないでしょうか。

そんなもう一人の中盤で言うとジャカ。

彼も今では古参としてチームに君臨しておりますが、今季ベストパフォーマンスと言っても過言じゃ無い活躍。

判断が冷静かつクレバー、フィジカル的にも技術的にも調子が良い時の彼は本当に頼れるなと再認識。マガリャンが相手チームと揉めてあわやのシーンで、止めに入るのがジャカというのは笑えましたが、ああいうシーンは実は結構あって、他の人が揉めている時は自分はクールというジャカの気質もあらためて見れたことですし。

自陣からのプレス回避、からの攻撃時は落ち着きすぎて上手過ぎて震えました。あれを常に見せてくれ。そう願わずにはいられません。

そして今回の覚醒児、エンケティア。

カップ戦などでの躍動は観ていたものの、リーグ戦で輝くことはほとんど無く、力差があるチーム相手じゃないとパフォーマンスが発揮されないのかな、などと思っていたのも今日までか。

まだこれから数試合を観ないとわからないところではあるかと思いますが、とりあえず今回は決めきりましたし、自分の役割としての抜け出しやプレッシングはやり切れていた気がします。

3点目のシーンなんかは持っているストライカーしかできないようなゴールシーンでしたし、ああいった場面で決めきれるということもある種のスキルな気がします。

サカとスミロウ、ウーデに関してはいわずもがなですが、スミロウのゴールシーンはまるでパスなのかと思うような柔らかいタッチ、得点とはならなかったシーンでの足元の技術にはエレガンスなアーセナルDNAを感じました。

タヴァレスもやはり試合感だったのかと思うような攻撃時の積極性は戻っていましたし、荒削りでもあれくらいアクティブな方がスパイスとしてよく機能する気がします。まぁ守備時は不安もありますがそれはアルテタ指導により改善すると信じましょう。

次節も落ち着かない戦いマンU戦、絶対勝ちたいところです。

では。

アレン・アイバーソン THE ANSWER

俺にとってもやっぱりジ・アンサーだった。

アレン・アイバーソン THE ANSWER』


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学生時代にスラムダンクが流行ったこともあって、部活はバスケ部へ。当時はテレビやネットでNBAなんかを観る機会は無く、自分自身も一回も観たことがありませんでした。

それよりもスラムダンク

この漫画の影響は大きかった。まあこれはまた別の機会に語るとして、今回はそんな自分にリアルでバスケットのカッコ良さを体現してくれた男、アレン・アイバーソン

そのドキュメンタリー作品を何故か今観てみようかと。

初めて知ったのがファッション誌の特集。そこで自分がカッコいいと思っていた人が着ていた76ersのバスケシャツだったんですよね。

ファッションへ繋がる道もあればファッションから繋がる道もある。

それで知ったアイバーソンを調べたり雑誌を見たりしていく中で、スタイル、生き様、プレー、ファッション。全てにおいてハマり過ぎる。

自分自身は結局身長が伸びず、バスケをやめてしまったんですが、アイバーソンは違った。ただ、別の形で影響は受けましたし、本当にカッコいい生き様だなと思っていました。

当時は上っ面の知識でただ憧れていたものの、この作品を観て更に好きになりました。マジ泣けます。というか何回か泣いてしまいました。

その人生を描いた物語性も然ることながら、試合で見せるキレッキレのプレーも存分に見られます。

いつ見ても彼のクロスオーバーは気持ちいい。MJを抜き去った時は思わず声を上げましたよ。あれを生で観たかった。

The answerという呼び名も最高にカッコ良いじゃないですか。常にゴールへの答えを出す、こんなカッコ良い名前ありますか。

名言も響くものが多く、「体のサイズは関係ない。ハートのサイズが大切なんだ」とか「いつだって、無理だって言う奴はチャレンジしてない奴だ」とか「若い頃、「プロバスケ選手になりたい」と言うと全員に笑われた。…今度は俺が笑う番だ」とか。もう痺れが止まりませんよ。

久々にあの頃を思い出させてくれたことも含め、やはりカッコ良い男はいつまでもカッコ良い。

ルーツと共に自分自身もそうありたいものです。

では。

愛なのに

素材良し、味付け良し、仕上がり良し。

『愛なのに』

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「性の劇薬」「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫が監督、「愛がなんだ」「街の上で」の今泉力哉が脚本を務め、瀬戸康史の主演で一方通行の恋愛が交差するさまを描いたラブコメディ。

城定と今泉が互いに脚本を提供しあってR15+指定のラブストーリー映画を製作するコラボレーション企画「L/R15」の1本。

古本屋の店主・多田は、店に通う女子高生・岬から求婚されるが、多田には一花という忘れられない存在の女性がいた。

一方、結婚式の準備に追われる一花は、婚約相手の亮介とウェディングプランナーの美樹が男女の関係になっていることを知らずにいた。

多田役を瀬戸が演じるほか、一花役を「窮鼠はチーズの夢を見る」のさとうほなみ、岬役を「由宇子の天秤」の河合優実、亮介役を「よだかの片想い」の中島歩がそれぞれ演じる。

やっぱり間違いなかったですね。

今回の試みはかなり興味深いもので、今泉、城定、両監督が互いに脚本を書きクロスオーバーで監督をするというもの。

はっきり言って観る前から確実に当たりなコラボだろと思っていたんですが、観てもその予想は覆りませんでした。

ポスタービジュアルから興味が湧いたこちらの作品から観に行ったんですがこれはまさに古着屋ならぬ古本屋を舞台にしたセルフオマージュかと。

本作は脚本を今泉監督、監督を城定監督が務めた作品だったんですが、装いは今泉監督作品の『街の上で』そのもの。

ただ大きく違うのがその味付けで、城定テイストに仕上げられていることで、より過激に、より動的に物語が進んでいくんですよね。

その味付けのバランスがかなり絶妙で、今泉監督作品には無い、良いスパイスとして効いているんですよ。

冒頭の始まり方からその辺が良く出ていて、本屋で本を読んでいるシーンに始まり、突如として人を追いかけるシーンに繋がっていくシークエンス。

この静から動みたいな流れなんて今泉から城定といった感じそのものですし、それでいて登場人物の性格というか性質というか、物語上のその辺の雰囲気なんかも画的に説明できちゃっているところが素晴らしい。

その両監督に共通するのが物語の面白さ。

どちらの監督作品も構築された物語の面白さがあって、非常に自分の生活とシームレスに、なのに興味深く進んでいき、あっという間に終わってしまう。

有り触れているのに有り触れてないと言いますか、起きそうにないようで起きてほしい様な、起きているような。そんな何とも言えない物語性がメチャクチャ心地良いんですよね。

その意味で言うと滝口監督作品なんかもそうなんでしょうけど、それよりもさらに鑑賞者と距離が近いと言いますか、なんというか。

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恐らく、誰にでも当てはまるところがありそうでいて、自分視点からの体験しかないものだったりを、多面的に俯瞰して見せられる、パズル的な面白さがあるから面白いのかななんて思ったり。

と同時に改めて自分は物語が好きだなとも思わされたり。

本作は端的に言えば女子高生とおじさんの恋愛、それに片思いや不倫が絡んでという愛にまつわる物語。

それだけ聞くとドロドロしたような後味悪い様なというイメージかもしれないんですが、全然そんなことは無く(まあある意味ではそんなこともあるんですが)、ちょっと笑えるテイストでコメディタッチですらあるストーリー性がしっくりくる。

カメラワークなんかも城定監督らしい良さが出ていて、余白の奥行感と言いますか、余白の遠近感というか、余白で語る構図は多分に出てきますし、手持ちらしい動きあるブレたショットも効果的に使われているかと。

他人の日常を覗き見しているようなショットも多々あって、そのちょっと危うげな感じも作品のストーリー性と相まってスリリングで興味深いところなのかも。

怖いもの見たさと言うか、人ってゴシップとかちょっといけないこととかって好きじゃないですか。

作品テーマ的にもその辺は顕著に出ているし、岬の両親が乗り込んできた時の「気持ちが悪いんです」の連発が作品自体の内包するそれを見事に表現している気もする。

とはいえそれは何も知らないはたから見ればの感想なわけで、当事者目線でいけばまた違った景色が見えてくる。

その、誰が普通で誰が異常なのかといった線引きが如何に無意味なことなのかを知らせてくれるという意味でも非常に面白い視点だと思うしそれが全編に渡って緻密に構築され、どんどん登場人物に興味が湧いてくる。

キャラクターで言うとやっぱり全員ハマっているわけなんだけど、中でも瀬戸康史演じる多田と河合優実演じる岬が好きだった。

この二人のポスタービジュアルに惹かれて観たところもあるわけだし、その関係性も含めてとにかく良い。

瀬戸康史さんはこの作品まで特に好きな俳優というわけではなかったんですが、この作品のイメチェンした雰囲気、佇まい、かなりツボです。こういう雰囲気あるカルチャー傾倒な人って好きなんですよね。自分の好きなものが隠しきれてないというか、染み出ちゃってる感じ。

そういう雰囲気に惚れたんじゃないのかと思ってしまうような岬の存在感も相当なもので、他作でも最近よく見かけるようになった河合優実さん、非常に今後も楽しみな女優さんだなと思います。

彼女はホント出る作品で印象がガラッと変わりますし、本作では女子高生にしか見えない素晴らしさ。それでいて少しミステリアスな、背伸びした雰囲気なんかは良く役柄にあっており、名演技でした。

他の出演者も皆素晴らしく、作品性との相性が良い配役だったなと。

いつも観ている今泉作品のテイストは好きなんだけど、もう少しスパイシーな刺激も欲しいかなと思うような人はドンぴしゃな作品なんじゃないでしょうか。

今泉監督作、城定脚本作品『猫は逃げた』もチェックせねばと思わされるほど良いコラボでした。

では。