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アーセナルvsサウサンプトン

オール・オア・ナッシング。

アーセナルvsサウサンプトン

Arteta on defeat, taking chances and the top four | Press conference | News  | Arsenal.com

まさかこんな結末を結末を迎えるとは予想だにしませんでした。

クリスタルパレス、ブライトン、サウサンプトン。この連戦でわずか1得点。しかも全敗というこの結果がCLを懸けた終盤に待っていようとは。

正直昨年後半の不調時期であれば納得もいくものの、好調が続いていただけにショックが大きい。相次ぐ主戦力離脱によりここまで地に落ちることになるなんて。

頭の片隅にあった最悪の状態が今起き、むしろ現在進行形で次節も不安しかない状況が続きます。

スカッドの薄さと圧倒的主力陣に頼っていたことはわかっておりましたが、それが完全に露呈されてしまいました。

試合自体も散々なもので、中盤が機能しないと本当にひどいことになるんだなと再認識。

パーティの存在がこんなにも大きいことにも驚きますが、それ以上に中盤がこんなに機能しないということそのものに驚き。

ボールを引き出すことが出来ず、ブロックを越えられない。受けられなければ当然そこを飛ばすか無理して出すわけで、それがあまりにも続けばCBが持ち上がったりするわけでして。

それにより攻撃がサイドに偏り過ぎるし、サイドもいまいち高いポジションを取れなかったり、タイミングが合わなかったりで手詰まり状態。

上手いことSBが高い位置を取れたとしても、そうなるとその裏が狙われてくるわけで、ロングカウンター狙いのサウサンプトンが狙っていた、引いて守って一発狙いが決まっってしまったのが決定打となってしまいました。

あのゴールに関してもチャンスが無い中決め切れたことからみても、流れは完全にサウサンプトンだったわけで、とにかく絶賛負のスパイラルに絡め取られております。

攻撃時にウイングの二人、マルティネッリとサカが孤立するシーンも多く、サポートが足りずもたついている間にスペースは無くなり、時すでに遅し。

サウサンプトンに得点が入ってからはなおさらで、中央からこじ開けようにも5-4-1でベタ引きしているチームを中々崩せない。

全体的に上背があるチームということもあって、放り込んだとしても弾き返される。

リズムが悪い時は重なるもので、決定機も何度かあったが決め切れず、キーパーに阻まれジエンド。

観ていてつらくなるくらい散々な状況でした。

後半から以前にも見た怒涛の攻撃布陣を敷いたものの押し切れず。いやぁ、相手GKの好セーブが続いたとはいえ、決め切れなかったのも連敗の要因でしょうね。

前節もそうですが、そういった勝負際での持って無さも悪い流れを引き寄せてしまっている気がして、とにかく状況が悪過ぎる。

追い打ちをかけるように次節チェルシー戦、その後はマンUウエストハム

アマプラが絶賛撮影中のオールオアナッシングじゃないですが、本当にオールオアナッシング街道まっしぐら。

これはどうなることやら。と言いつつもこの浮き沈みを耐えてこそのグーナー。起死回生を祈りつつ、どうすれば勝てるのか、一緒に模索したいところです。

では。

アーセナル推しだけどもあれはヤバい~第32節マンチェスターシティvsリヴァプール~~

基本的には他チームの試合をあまり観ないんですがハイライトはちょくちょく見てるんですよね。

それでこの試合、ハイライトの時点でヤバいと思い、フルマッチで観ようかと。

アーセナル推しだけどもあれはヤバい~第32節マンチェスターシティvsリヴァプール~~』

Pep Guardiola on Jurgen Klopp: Liverpool boss is my biggest rival ever! -  The Mail

控えめに言って最高峰。

どのプレーを見てもかなり際際の判断ですし、その状態であれだけのクオリティを担保できるのはさすがとしか言いようがない。

針の穴を通すようなパスの連続ですし、攻守のトランジションも一瞬で勝負が決まる感じ。

加えてプレミアのフィジカルバトルもありますし、監督同士の戦術合戦もあり、見所が多過ぎる。

とにかく全体的にレベルが高過ぎる試合だったんですが、特にSBの攻防がハイレベル。

あれだけタフに90分間稼働してなぜ精度が落ちずここまで動けるのか。

アレクサンダーアーノルドとカンセロのマッチアップは見応え十分でしたし、ウォーカー、ロバートソンも同じく。

主戦場になっていたのは確実にアーノルド、カンセロ側でしたが、逆サイド、中央もエグ過ぎる攻防の連続。

キーパー同士ですら見応え十分でしたし、試合の経過もあっという間でした。

個々の選手のことを挙げるとキリがなく、それは試合を観て自分で感じるのが一番じゃないでしょうか。

一瞬たりとも目を離せないスリリングな緊迫感はサッカー好きなら絶対観た方が良いカードだということだけは確かかと。

個人的に一番胸熱だったのが試合後の両監督のコミュニケーション。

あれは互いにリスペクトし合っているからこそできることじゃないでしょうか。

いやぁ、リーグのトップレベル、果ては今のサッカー界のトップレベルの試合というのは素晴らしいものです。

いつかアーセナルもそうなれることを祈りつつ、まずはCL出場を確かなものに。

では。

アーセナルvsブライトン

前節よりは。ただしこのままでは。

アーセナルvsブライトン』

He has no right": Pundit amazed by Arsenal star after Brighton display -  vbetnews

前節も打たれましたが、今回もやられました。

パレス戦に比べれば気迫や意図は汲み取れたものの、やはり不可解な疑問が残る点もしばしば。

個人的にどうしても気になるのがロコンガの起用。

年齢的な事や伸び代を考えているのであればそれはそれなんだが、とはいえ中盤でパーティー不在時に組ませる相手としては分が悪すぎる。

これは今に始まったことじゃないし、以前からわかっていたこと。

ましてやアンカーの位置に置いてスタートした今回の様な形はより性質が悪い。

何にせよポジションの取り方なのか、前進するアイデアなのか、ボールを持った時の処理なのか、プレスがきつくかかるような状況ではほとんど機能していないように見える。

余裕を持った捌きが出来るシーンでは、おっ、と思わせるプレーもあったものの、あのクラスのクラブならそれはある種当然かと。

一番気になったのが、ホワイトへのバックパスを選択した場面での、ホワイトのジェスチャー

前へ押し上げろというそれを見た時に自分もそう感じたし、あの場面ではそれほどプレッシャーがかかっていなかったことを考えると、そういう一つ一つのプレーが前進する原動力を削いでいた気もしてしまう。

ジャカもそういったプレス耐性が無いことを考えると中盤での存在感を欠いてしまうし、相手チームとしてもある意味一つのコースを切ったようなもの。完全に切れているわけではないけれど、切るのが簡単になってしまうという所が大問題。

それに加えてジャカのSB起用。

これも決して成功しているようには思えないし、敵陣での左深くでのスペースが死んでしまっている。

マルティネッリが孤立するシーンもかなり見られたし、一目瞭然なほどスペースが空いてしまっていることも。

元々オーバーラップを仕掛けるような選手でも無いし、ましてやSB適性があるようにも思えないことを考えると、タヴァレスの方が攻撃時には有効な気がしてしまう。

それでも起用することを考えると、タヴァレスに何かしらの不安事項があるのか、守備を重視したいのか。

ラカゼットが下りてきてボールを受けるプレーも前線への流動的な攻撃やサポートがあってこそだし、それが無ければ得点力を削がれ、前線の人員を欠きと良い作用が出てこない。

選手層の薄さは分かりきっていたけれど、このタイミングでこの状況はマジでしんどい。

とはいえあの時間でのあのウーデのゴールは痺れた。ゴール後のサポへの煽りも気迫を感じたし、熱意も感じた。ピッチ上での決して諦めないあの姿勢は本気で有難い。

途中交代となってしまったマルティネッリも同様だけど、気迫や熱意というのは観ているサポには絶対に伝わるし、相手もそれで多少なりとも怯むはず。

そんな光明をより輝かせて得点という更なる高みをお願いしたい。

いずれにせよ、上位のチェルシートッテナムが直近5戦で4勝していることを考えると非常にマズイ状況じゃないでしょうか。

とにかく最低でも次節は良い形で勝利し、希望を繋いでほしいところ。

ブライトン戦は相性が五分五分だったのは意外なところだったが、今節でのブライトン戦を見てもそれが良くわかる戦績で、苦手とするところもあるのかもしれないと思ってしまう。

ビスマとトロサールの良さが出た試合だったし、2つのゴールに関しては言うことがないくらい完璧に崩され決められた。

完膚なきまでに叩きのめされたわけだが次節はいかに。

本気で頼みます。勝ってくれ。そしてCLへ連れて行ってくれ。

ベルリン・天使の詩

感覚的視聴もありかと。

ベルリン・天使の詩


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パリ、テキサス」のビム・ベンダース監督が10年ぶりに祖国ドイツでメガホンをとり、1987年・第40回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した傑作ファンタジー

壁崩壊前のベルリンを舞台に、人間に恋してしまった天使の運命を、美しく詩的な映像でつづる。人間たちの心の声を聞き、彼らの苦悩に寄り添う天使ダミエルは、サーカスの空中ブランコで舞う女性マリオンに出会う。

ダミエルは孤独を抱える彼女に強くひかれ、天界から人間界に降りることを決意する。

ブルーノ・ガンツが主演を務め、テレビドラマ「刑事コロンボ」のピーター・フォークが本人役で出演。

脚本には後にノーベル文学賞を受賞する作家ペーター・ハントケが参加した。1993年には続編「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」が製作された。

名作と知りつつもこれまた観れていなかった作品の一つ。

観て率直な感想は長くて抽象的でなんとなく洒落た感じ。

思っていた以上に詩的な脚本に、淡々と進む物語。ヴェンダースらしい画作りは存分に感じつつも、本作は予備知識や当時の時代背景無しで観るのは少々難しかったのかもしれない。

それでもフィーリング的に刺さる部分はあって、まずオットーザンダー演じる天使カシエルがカッコ良すぎということ。

気ままにお気らく偏愛日誌: ベルリン天使の詩 実はこれもカシエルが主人公だった?

ヨウジヤマモトと親交があったこともあり、そのヨウジを見に纏ったカシエルの佇まいと存在感たるや。渋くてクール。

天使というと子供であったり赤ん坊、美男美女なんかが真っ先に浮かびそうな中にあってのおじさん天使達。

そうなんですが、カシエルはある種の天使らしさも持ちつつ、とにかくクールに映るんですよね。あの格好は自分の年齢的にも是非真似したくなりますね。

服にスタイルがあるように、映画にもスタイルがあり、世界観がそれらをまとめ上げる。

その意味で言うと作中に出てくるニックケイヴの使い方も抜群にハマり役。

ナイトクラブでのシーンかつ、あのシチュエーションならではのアーティストとしてはかなり良いチョイスだったんじゃないでしょうか。

どことなく妖艶でムーディーな存在感。楽曲の詩的性も作品と合っていますし、これまた世界観との親和性が高いかと。

撮影に関しても天使の視点として描かれている見せ方がファンタジックで良いなと思いました。

モノクロで描くことで無味乾燥な、感覚的影響を感じない天使の視点を表現し、カラーで人間の五感性を表現する。

それと共にに空撮や手持ちのアンバランスなショットによるふわふわした天使らしい浮遊感も心地良かった。

視点が逐一変わり、天使の自由に動き回り、世界を捉えるということを主観的に体験できたのは今見ても面白い撮り方。

冒頭に言った抽象性みたいなものもこの天使視点によるところが大きいんだろうなと思っていて、それに加えての詩的な作品性とのハイブリッド。

この二つによる複雑さが作品自体の難解さを増している気がするするんですよね。さらにその下敷きとしてある時代考証も加味しないと深くは理解できないわけでして。そうした肌感覚で感じられ無いところにも観るのを複雑にしている要因はあるのかなと。

それら諸々を踏まえても作品の持つ普遍性も感じました。

戦争、虐殺、差別、個人が抱える悩み、鬱屈とした雰囲気、立ち上がるべくは自分であって、他人では無い。

天使が自分の気持ちで変化したように我々も思えば変われることがあるということに気付かされたことは間違いないところでしょう。

作品内でたびたび出てくる「子供が子供だった頃」と言うワード。もう戻れ無いし、その時の無垢な感情を取り戻すことはでき無いかもしれ無いけれど、確実にあったシンプルな感情。

何かをしたいとか、何かが好きとか、そうしたポジティブな欲求に突き動かされ夢中で何かに取り組んだこと、他者を蹴落としたり、否定したりするのでなく、ただ自分が熱中できる事だけにフォーカスした気持ちを呼び起こせるのもそれぞれ自分自身だけなのかもしれないですね。

ダミエルが感覚のある人間になった時感じていたのはそんなシンプルなことだったのかもしれないと思うと、身につまされる終盤への展開だったかもしれません。

時間を置いてまた観てみたいと思わされるようなそんな作品でした。

では。

 

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ナイトメア・アリー

ギークの作り方。

『ナイトメア・アリー』

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シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が、ブラッドリー・クーパーはじめ豪華キャストを迎えて送り出すサスペンススリラー。過去にも映画化されたことのある、1946年に出版された名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を原作に、野心にあふれ、ショービジネス界で成功した男が、思いがけないところから人生を狂わせていく様を描く。

ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。

そこで読心術の技を学んだスタンは、人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた。

スタン役を「アリー スター誕生」「アメリカン・スナイパー」などで4度のアカデミー賞ノミネートを誇るブラッドリー・クーパーが務め、2度のアカデミー賞受賞歴をもつケイト・ブランシェットほか、トニ・コレットウィレム・デフォールーニー・マーラらが共演した。

2022・第94回アカデミー賞では作品賞に加え撮影、美術、衣装デザインの計4部門にノミネート。

相変わらずのダークな装い。

終始場面の暗さ、それでいてどことなく柔和な光の使い方など、ファンタジックな世界観はそのままに、十八番のグロテスクな演出はしっかりと盛り込まれておりました。

デルトロ作品を観ていて毎回楽しみにしているのがそれといっても過言では無い程、造形的な美術であったり、世界観であったりの諸々。

正直なところ、上映時間は長いかもしれないと感じましたね。

というのもかなりの時間、物語的な運びといいますか、全体像といいますか、その辺の内容が入ってくるようでいて、芯を捉えられない感じ。

そんな感じで点の状況把握が続く映像が続き、観ている映像自体は興味が湧くものの、抑揚があまりないような展開が続くんですよね。

点で観た時の抑揚はあるんですが、線で観た時のそれが無いといいますか。

まあその辺も全ては伏線の為にあると思えば、納得する所でもあるんですが、せめて120分くらいに纏まっていると観やすかったのかなと。

それにしても冒頭での移動式遊園地、カーニバルは驚きましたね。

そういったものがあったことは知っていましたし、どういったことが行われていたのかもある程度は知っていたものの、デルトロの世界観で画として見せられると俄然ワクワクすると言いますか、おぉ、と思ってしまうくらいに感心してしまう。

とはいえやっていることはマジでどうしようもない人間の側面を見せられますし、人間の欲と業を感じます。

今でも大意は変わらないんだと思いますが、それをあそこまで露骨に見せていた当時を思うと、世の中は多少なりとも変わっているんだなとも思わされます。

中でも一番驚いたのが地獄を再現した見世物小屋

これぞデルトロな造形物と、やっぱり生々しい水の演出。ぬめっとした世界観と共に空気感まで漂ってくるリアリティは抜群だなと。

作品自体のテーマ的なところは意外に分かり易くて、私自身の見解としては『円環』と『慣れ』かなと。

円環に関しては終始それらを示すモチーフも出てきますし、最後まで観た時、その意味する本当のところはこれ以上ない程しっくりくる。

人の性は廻り廻るし、縁もそう。

結局は繰り返すし、帰ってくることになるのかと思うと、行いや振舞いは気を付けなければなとも思わされる。

慣れに関しても同様で、人間は欲深いし、そのハードルは慣れと共にいくらでも増幅していく。

それは欲以外にも、愛情、生活、人間関係、仕事、考え方。

全ての慣れがインフレを起こして、結局取り返しがつかないほどに膨れ上がってしまう。

劇中でモリーが言っていた電気に慣れる件の話は一番ストレートにそれを物語っていて、結局嫌なことも良いことも慣れてしまえば同じようなもの。

ただしそれが生み出すものは虚無しかない。

諦めと聞けば聞こえはいいが、実のところただの放棄に過ぎないのかもしれないと思うとやるせない気持ちにもなる。

ともあれ映像としては確実にデルトロ印ですし、終盤での怒涛の展開には確実に驚けるかと思います。

しっとりとしたトーンで薄暗い場面が多い作品なので映画館の様な大スクリーンで観た方が確実に映える作品じゃないでしょうか。

では。

アーセナルvsクリスタルパレス

まさかのまさか。

アーセナルvsクリスタルパレス

Arsenal's Top Four Bid Rocked In "Unacceptable" Crystal Palace Defeat |  Football News

やっぱり起きる時は起きますよね。それがプレミアの流儀。

チェルシーvsブレントフォードでのあの結果も驚きましたが、アーセナルも似たようなことになってしまうとは。

正直観だして数分で調子が良くないんだろうなというようなプレーはいくつかありましたし、全体としての覇気といいますか、連携が上手くいってないなといった印象は見えていたんですよね。

パスにしても若干ズレていたり、足元に収まらなかったり、フィニッシュが上手くいかなかったり。プレスが機能しなかったり。

そんな中でもスミロウはやはり先発で出るべきだなと思わせるプレーが多かった。

特に序盤。個人的に一番感じたのがボールを預けてからのポジションの取り直しだったり、次に受けるスペースを見つける絶妙さっだったり。

この辺はメチャクチャ良かったですね。ここぞと思う所に顔を出しては繊細なタッチでアグレッシブに運ぶ。

これはスミロウしか出来ないなと思わせるプレー。前線は他の選手含めかなりクオリティ高いメンツが揃っているので難しいところですが、こうなると先発で観たいなと思ってしまいます。

どちらかというと気になるのは守備陣。

選手自体のクオリティもそうなんですが、それ以上にわかってはいたスカッド薄い問題がここにきてまた噴出。

ティアニーは今季絶望のようですし、冨安も長期離脱中。パーティもどうなることやらとなっていますし、ラムズデールも本調子で無かった気がします。

交代で出てくる選手もクオリティは低くは無いものの、スタメンとの振り幅が広すぎると思うんですよね。ファーストチョイスからサードチョイスになっているみたいな。

セカンドチョイスとしてそこまで戦力が落ちない選手層が欲しい。

リーグ戦だけでこの感じなので、他のカップ戦があればなおさら。まあ夏にそこそこ獲得するんじゃないかといわれていますのでそれはそこに期待するにしても、CL出場がかかったこの混戦期には厳しい試練。

パレス自体が調子を上げていましたし、このフィジカル集団は只者じゃない。率いるヴィエラアーセナル時代のフィジカルを感じるほどアグレッシブ。

プレス強度と恐れないスイッチの入れ方は確実に戦略でしょうね。特に前線がヤバいと言いますか、コナーギャラガーは成長が著しい。

鬼プレスと、ラストまで切れない集中力。伊達にあのフィジカル陣の中で磨かれていないなと思うところに裏付けされた技術力の向上もプラスして。末恐ろしい限りです。というかもう恐ろしいです。

チーム自体も洗練されてきたなと言う印象で、陣形の伸び縮みが柔軟になり、コンパクトにまとまった時の安定感と強度が増したなと。

とはいえアーセナルも相応の成長をしてきたわけで、だからこその今の順位。負けてられませんね。

後半終盤の無双モードは若干痺れましたが、あれでせめて一点は決めてほしかった。

そうすれば今後の戦術に加えられるかもなと思えたものの、決まらなくては危険しかないカードの切り方ですからね。

冒頭で言ったズレの様なものが終始あった試合ですし、パレスに比べて士気が低く見えてしまったのも事実なわけで。

何はともあれ代表ウィークでの疲れだと思いたいこの敗戦を糧に次節どんな戦いをしてくれるのか。

期待して待ちたいと思います。

では。

モンク&モンク・イン・ヨーロッパ

フィーリングは接点から生まれる。

『モンク&モンク・イン・ヨーロッパ』

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その希有な才能とカリスマ性によって20世紀最高のジャズミュージシャンのひとりに挙げられるアメリカのピアニスト、セロニアス・モンクの円熟期の姿を収めた1968年製作のドキュメンタリー2部作の第1作。

ニューヨークのジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」やコロムビアレコードのレコーディングスタジオで、モンクが自身のカルテットを率いてセッションを繰り広げる。

ステージでの激しいパフォーマンスのみならず、人懐っこい笑顔を浮かべて庇護者ニカ(パノニカ・ドゥ・コーニグズウォーター)らと会話に興じる姿など、ミステリアスな彼の素顔にも迫る。

20世紀最高のジャズミュージシャンのひとりに挙げられるアメリカのピアニスト、セロニアス・モンクの円熟期の姿を収めたドキュメンタリー2部作の第2作。

1968年のヨーロッパツアーを追い、ロンドン、ストックホルムコペンハーゲン、ベルリン、マインツロッテルダムでのステージを記録。唯一無二の圧倒的な演奏を繰り広げるモンクと、迫力たっぷりのパフォーマンスでそれに応える実力派ミュージシャンたちの姿など、ステージの熱気を余すところなく伝える。

さらに、モンクがホテルでくつろぐ様子や街を歩く姿など、プライベートな姿も映し出す。

モンクを知ったのは何かの雑誌を読んでいた時だったような。

存在感あるビジュアルだなというのが当初の印象で、そこから聴き出してみると驚きの演奏っぷり。

ピアノというと華麗にしっとりと弾くイメージが強かったんですが、モンクのそれは全く別物。まるでドラムを叩くかのようなグルーヴィーで粗野な感じ。

それでいて奏でるメロディには繊細さもあるし、可憐なタッチもある。何より、メロディのアンバランス感というか、一聴すると音楽になってるのかわからないし、雑音にすら聴こえかねない、音の連なりに聞こえることもあるかもしれない。

それでもセッションした時の抜群のフィーリングと、緻密に構成された音の塊に一気に気持ちを奪われた。

そこで本題の映画だけれど、モンクの動いている、弾いている、過ごしている、そんな日常や音楽との接点、人々との生活から見えてくるリアルが良く詰まっていると思う。

よく、奇行が目立つとか言われるけど、それはその通りかもしれないなと思うわけで、凄く変わっているというほどには見えないけれど、あれっ、と思うようなシーンは間々ある。

その行動の一つだと思うけど、演奏中にうろついたり、急に演奏を始めたりといったりもしばしば。これは驚かされましたね。

演奏に関しても音にハッとさせられるというか、音の繊細さと打感の抜けの良さが際立つ気がする。音に対して相当こだわりがあったようですが、その賜物がこのフィーリングなんだろうなと思うと、積み上げることは何事も重要だなと。

あと演奏で目に付いたのが足でリズムを刻むシーン。

これもやたらと出てきますがその刻み方が刻むレベルを超えている。まるでバスドラマでも踏むかのようなリズミカルな踏み込み。これを見て、手元アップのラフな弾き込みを見ると、それはまさに形を変えたドラムそのもの。

この辺のダイナミズムと繊細さのハーモニーはマジで見ていて心地良いですね。嫌いな人は嫌いかもしれませんが、好きな人には聴けば聴くほど良さが出てくる気がする。

『モンク』と『モンク・イン・ヨーロッパ』を続けて観たんですが、印象としては前者がモンク個人へのフォーカス、後者がその他メンバーとの関係性を含めた音楽性、そんな感じですかね。いずれにせよモンクに少しでも興味がある方は、観てみることで一層興味深く曲を聴けるかと思います。

では。