原作未読でこの衝撃。
永井豪「デビルマン」新作アニメ化!「DEVILMAN crybaby」特報映像
永井豪画業50周年を記念し、同氏の代表作である『デビルマン』がアニメーション作品『DEVILMAN crybaby』として蘇る。
かつて幾度も映像化されるも、原作の結末までを表現できた作品はなかった。“不朽の名作”にして“完全映像化は不可能”と呼ばれたデビルマンの全てが、ついに今作で描かれる。
監督は『ピンポンTHE ANIMATION』『マインドゲーム』など多くのハイクオリティな作品を手掛け、世界で評価されるクリエイター、湯浅政明。さらに脚本は大河内一楼、音楽を牛尾憲輔が担当。
日本を代表するクリエイターが一同に介し、世界的な原作漫画のアニメ化に挑む。2018年1月5日(金)・Netflix独占にて全世界同時ストリーミング開始。
公開当初から話題になっていましたがここまでとは思いませんでした。
当時として、このストーリーをマガジンで連載していたというのも衝撃ですし、これを5巻で完結させているところも含めてカオスです。全てが規格外。
今見てもその衝撃は大きいですし、何よりテーマ性がずしんときます。
まず映像的にさすが湯浅監督といったアニメーション、サイケデリックな色彩感覚はもとより、アメコミタッチな雰囲気が最高にスタイリッシュでポップな仕上がりになっていたように思います。
あのテーマ性で重々しくやられたら、正直観ていられなかった気がする。それくらい重いテーマ性の作品なのが逆に良く働いた気がします。
そのテーマ。『愛と正義』についてのアニメ、漫画だと思っていて、その辺もビシビシ問われていた気がします。
そんな中、コロナの渦中にあって考えさせられていた『主体性』というものについても、本作でも突き付けられましたし、その内包するリアリティの恐怖みたいなものをすごく具体的な形で示していたように思います。
悪魔という形での脅威を描きつつ、それを盾に、個人の内包する狂気性を表現する。それは暴力であったり中傷であったり、非難であったり、自傷であったり、同調であったり。
その事実が全て出揃った時点でさあどうすると問われた時、各人の本質というかそういったものが白日に晒されることになるんだと思う。
何が起きているのか、自分はどうするのか、思考停止状態に陥ることなく日々精進していきたいと思わされる作品でした。