まさかこんな形でGSを突破できるとは思いませんでした。
『森保監督の底力なのか、それとも~ワールドカップ2022グループステージE 日本vsスペイン編~』
驚愕のスペイン相手に2-1。しかも前半に得点を取られての逆転勝利。恐れ入りました。
そして何より驚いたのが森保采配。前半から完全に統率された守備陣形と攻撃のアクション。序盤から5バック気味に引いて守り奪ってからのカウンター。
両ウイングバック、ウイングの役割も明確で、ウイングに関しては特に顕著。縦切りのみに専念し、外側をまわされるのは黙認という割り切りのスタンス。これ効きましたね。
スペインのニコとオルモ、そしてバルデといった選手が消えている時間が多く、完全封殺。ブスケツまではボールを許すといった感じで、それはどうなのかと思っていたものの、ブスケツがあまりコンディションが上がっていない様子だったので良く機能していた。ドイツ戦でもそう思っていたんですが、日本戦でもあまり本調子じゃなかった気がするんですよね。とはいえ危ない縦パスも何度かありました。ですが、守田が復調していたこともあり、基本的には潰せていたんですよね。
遠藤が出れず、不安だなと思っていた中での、守田の復調。いつも通りのコンタクトとポジショニングが戻ってきたとういのはなによりでした。
田中の存在感も中々で、ポジショニングとタイミングが絶妙。2点目の得点シーンのような飛び出しに関してもそうで、フィジカルコンタクトが少ないスペインのようなチームとは合っていたのかもしれません。
意外だったのが伊東の守備。こんな献身的でタイトな守りが出来るのかと思いつつ、攻撃になれば持ち前のスピードとドリブルで翻弄できるというのは驚き。後半から投入された三苫も同様ですが、二人とも守備がここまで出来たとは。
攻撃に使用しているスキルを守備にも転じて使えればこうなることはわかるのですが、スタミナなどを考えるとこうも出来ないはず。そう考えると森保監督の指示があっての時間による制約が功をそうしたのかと。
三苫なんてこのヒートマップ。守備にどれだけ徹していたか。
攻撃に関してもカルバハルをぶっちぎってましたし、仕掛け、飛び出し、良く頑張っていた気がします。
攻撃で言うと堂安。彼はドイツ戦もそうでしたが、外側に張りがちな代表、ウイングにあって貴重な中を割っていける選手。
その役割も然ることながら、決定力と技術力、いやぁ見事でした。
あと何といっても冨安。
アーセナルでも抜群の活躍で欠かせない存在となっていますが、その能力を代表でも遺憾なく発揮。今回は右のウィングバックとして出ていましたが、安定感が。
アルバを見事に無効化し、故にその前にいるファティも効果激減。そうなればケアする箇所が減るわけで、代表でもメチャクチャ効果的じゃないですか。
そのおかげもあってか、左のアセンシオとトーレスだけケアしていればいいといった状況だったんですが、そこも三苫の頑張りと谷口の連携によりギリギリで回避。
とにかくよく頑張りましたよ。51分という早い段階で2点目を決めてしまったにもかかわらず、よくぞ守り切った。
スペインも全然悪い感じは無かったんですが、日本の戦術勝ちといいますか、ハマった感じが強かったですね。
意外だったのがスペインの脆さ。自陣内でプレスをハメた時、思いのほかハマっていた印象でしたしボール奪取もそこまで難しく無かったような。逆に言えば日本の奪取力があったとも言えますが、その辺の戦略やかみ合わせも良かったのかなと。
キーパーなんかに強めのプレスに行った時も結構ロストしてましたしね。
とにかく、結果良ければ全て良しなのがW杯。勝って勝ち上がっていったもん勝ちのデスマッチ。
この先の戦いでは一層それが顕著になる一本勝負な中、どういう戦いを見せてくれるんでしょうか。次回クロアチア戦。楽しみにしております。
では。