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クリムゾン・ピーク

本当は怖いグリム童話実写版のような雰囲気。

クリムゾン・ピーク

ポスター画像


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パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督が、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ、「アベンジャーズ」のトム・ヒドルストン、「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャスティンら注目俳優共演で描くダークミステリー。

10歳の時に死んだはずの母親を目撃して以来、幽霊を見るようになった女性イーディス。父親の謎の死をきっかけに恋人トーマスと結婚することになった彼女は、トーマスや彼の姉ルシールと一緒に屋敷で暮らしはじめる。

その屋敷は、冬になると地表の赤粘土が雪を赤く染めることから「クリムゾン・ピーク」と呼ばれる山頂にあった。ある日、イーディスの前に深紅の亡霊が現われ、「クリムゾン・ピークに気をつけろ」と警告する。

学生時代に流行った本当は怖いグリム童話

授業中に漫画では無く、小説を読み漁ったのはこれが最初で最後だったかもしれません。思い返すとその時からこういった実はおどろおどろしいような話が好きだったようで、そういった意味でデルトロ作品に惹かれる素地は整っていたのかもしれません。

そんな本作ですが、正直作品自体の完成度は高いとは言えないかもしれない。それは全体的な話としてはそうなんですが、やっぱりギリアム、観てるだけで、その世界観だけで浸れてしまうんですよね。

特に本作では他の作品以上に美術の作り込みが素晴らしく、衣装や舞台、そういった出てくるもの出てくるものがいちいち美しい。

音楽の当て方も童話っぽいところがあって、そのファンタジー感と現実の世界観が見事に調和している。

十八番であるクリーチャーの造形も素晴らしいですし、これはこれで怖い。ホラー映画の体を成しているだけにその恐怖演出もデルトロらしいですし、観終わった後はやっぱりデルトロ作品なんですよね。

この作品の美術意外に好きなところが、抜けのいい構図。

城もそうですし、町もそうですし、景色もそう、とにかく抜けの良い構図が出てくるとそのダークファンタジー感に圧倒されると言いますか、観る目を離せなくなってしまうんですよね。

特に城の中の抜けの良さはピカイチでしたし、あれは大画面で観るべきカット。そういった積み上げで生じるディズニー以上のディズニー的世界観。まあそれ以上にグロくてハードな部分はありますが、そこも含めて魅力的に見えるテイストは、やっぱりデルトロだからこそ出来る芸当なんでしょう。

実際作品自体の物語性であったりというのはパンズラビリンスやシェイプオブウォーターと比べると、もう少し欲しい部分ではあるんですが、まあそれ以上に美しい、そしてグロい。

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御託を並べるよりもただ感じることが良いのか悪いのか、そういった映画はやっぱりフィットするかどうかだと思うので、それはそれでいいのかなと。

まあ雪一面に広がる赤土と城。

その情景を観れば観て後悔が残る作品ではないかと思います。それで合わなければ相性の問題なわけでして。