ここまで分かり易い構図になるとは思いませんでしたね。
『攻撃と守備~ワールドカップ2022グループステージG ブラジルvsスイス編~』
前半からとにかく攻めまくるブラジル、対するスイスは中央を固めた守備的陣形。
スイスの攻撃は完全にカウンター狙いで、かつそこまでアグレッシブに攻めるというよりは隙があれば程度の感じが見受けられ、とにかく守りを固めているといった印象。
これが結構ハマっていて、ネイマールがいなかったこともあるかとは思うんですが、ブラジルの攻撃があまり機能しておらず。相手陣内へは侵入できるんですが、フィニッシュまでの崩しが中々上手くいかない。そんな攻防が続いていました。
何が良かったって、中央を固めて、というところ。ブラジルはサイドから崩してくるというよりも中央からの突破を再三仕掛けてきており、その意味でサイドよりも中央を固めるというのは効果的だったんじゃないでしょうか。
とはいえこの形が失点の理由に結び付いているところもあると思っていて、リトリートが間に合わなかったり、サイドに振られて中央にスペースが出来てしまい、そこを突かれるともろいということ。
両サイドもかなり絞って対応していたので人数的に不利になることはあまりなかった気がしますが、それでもブラジルの攻撃陣は驚異的。個の力であったり、突飛なアイデアであったりと、波状攻撃を受ける中で、危ないシーンも何度もありました。
ただ、総合的には戦い方として、ブラジル相手に善戦したんじゃないでしょうか。
中でも良かったのがジャカ。
アーセナルでも今シーズンでは絶賛活躍中な彼ですが、代表になると余計に逞しく見えるといいますか、キャプテンシーも一層あるように見えます。
プレーに関してもいつもよりは低い位置でアンカー的に動き回り、適材適所に顔を出せていたんじゃないでしょうか。
惜しくもゴールにならなかった逆サイドへのロングパスに関しても良く見えていたなという印象でしたし、それ以外にも視野の広さ、フィードの正確さが出ていた気がします。
守備に関してもかなり強めに寄せていましたし、危機察知能力も優れていた。
スイスにとっては心臓部なんだろうなというくらいに幅の広いプレーを見せていた気がします。
とはいえブラジルはやっぱり強いですね。
苦戦していても結局は打開し、勝ってくる。この辺のメンタリティと個々の想像性、逆に違いを見せつけられた気もしたカードとなりました。
余談ですが、フルマッチを観ていない試合の方が盛り上がっている印象があるカタールW杯。全部観ることは不可能と知りつつ、全部観たくなってしまうくらいに面白い展開が多い気がします。
では。