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柳生一族の陰謀

単純に楽しめる時代劇。

柳生一族の陰謀


柳生一族の陰謀(プレビュー)

権力に生きる柳生一族の存続を賭けた陰謀が、骨肉の争いへと展開していく姿を描く。

脚本は「トラック野郎 度胸一番星」の野上龍雄と「仁義と抗争」の松田寛夫と「ドーベルマン刑事」の深作欣二の共同執筆、監督も同作の深作欣二、撮影は「仁義と抗争」の中島徹がそれぞれ担当。

時代劇というと取っ付きにくい印象があると思うんですが、本作は単純に面白く、覚えづらい役名も観ているうちに意外に入ってきます。

現代でいえば任侠映画やマフィア映画といった派閥間での抗争を軸にミステリー要素なんかも相まってさくっと観れました。

出ているキャストも当時で観ればかなりの豪華キャストですし、深作欣二らしい作りもあって、画としてインパクトもあります。

個人的に一番グッと来たのが柳生但馬守萬屋錦之介)と小笠原玄信斎(丹波哲郎)の決闘シーン。双方共に立ち振る舞い、衣装が格好良過ぎて震えました。

海外文化を取り入れた現代は多様性が出てきて良い部分もあると思いますが、日本元来のものにある存在感やカッコ良さみたいなものが希薄になってきていて、その辺が失われている寂しさみたいなものを感じました。

良い悪いは別にして、ある種の潔さを感じたのは徳川忠長(西郷輝彦)が切腹前に言ったセリフ。

「負けた我々にも理があるように、勝った向こうにも向こうなりの理がある」と言っていた場面は深いとしか言いようがなく、全てが詰まっている気がしました。

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限りなく水の色に近いブルー~ユーシン渓谷編Ⅱ~

そこから戻ること数分。

発見した場所は写真で見ていたような澄んだ水色ではなく、普通の綺麗な水の色でした。

この裏手にあったのが小さい滝で、そこは中々マイナスイオンに溢れていましたが、期待値が高かったせいか何とも言えずでした。苔とのマッチングは結構きれいでしたが。

その後引き返す道中で三人の若者と遭遇し、ユーシンブルーの場所を聞かれましたが、思ったほどでは無かった、と伝えたことは言うまでもありません。

その状況もこの柵の内と外で話すというわけのわからない状況。

ただここまで来たなら見た方が良いと伝えましたが、そのためにはこの柵を越えなければいけないということで悩んでいた感じです。怪我だけは気を付けてと伝え我々は来た道を戻ります。

結局スタートのバス停に戻り、ここが一番綺麗なブルーだったことは・・・

まあ綺麗な日もあるんでしょう。そして行ってみなければわからない。そこに意味があるはずです。

極道の妻たち

マフィアもいいが極道もいい。芯があるスタイルは確信に迫るという事か。

極道の妻たち

暴力抗争下で、様々な境遇を生きる極道の妻たちの姿を描く。

週刊文春』に連載された家田荘子原作の同名ルポタージュの映画化で、脚本は「春の鐘」の高田宏治、監督は「十手舞」の五社英雄、撮影は同作の森田富士郎がそれぞれ担当。

 女でも男でもスタイルがあればそれが生き様として醸し出される。

本作も名前だけは知っていたもののしっかりと観たことが無かった為、観てみることに。

昔の日本映画ってタイトルクレジットであったり色使いであったりがエッジが効いたものが多く、そこにまずグッときます。

やっぱり今の時代にありがちな同質平均化へ嫌気がさしているところもあってか、「俺は俺」「私は私」的なものへの興味が止まりません。

ストーリーのテンポも良く、事件に次ぐ事件で最後も呆気なく終わります。場面が暗転して「完」で終わるところなんかも潔くて良い気がします。

展開や描写に疑問符が付く箇所もありますが、極道の「活き」な部分が本作の見どころであって、その表現としては完璧な気がします。

今の時代に必要な感覚としてはテンポよく観やすいので最適なんじゃないでしょうか。

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アーセナルvsハダースフィールド

最後は「らしく」やれた気がする。

アーセナルvsハダースフィールド

改めてヴェンゲルの人間味、アーセナルというクラブの雰囲気に惹かれた試合になった。

序盤から相変わらずの不安定さが残るDFは変わらないものの、アーセナルらしいつなぐサッカーも見られた。

後方からのフィードも頼りないし、中盤での創造性も欠ける。それでもつながれば強いし、たまには超絶プレーもある。

本戦もその要素を存分に含んだ試合だった気がする。

クラブのらしさを残しつつ、改革していくことに意味があるし、それができなければただ強い、面白味に欠けるチームになってしまうんだと思う。

そういった意味ではヴェンゲルの残した功績は大きいし、今後もその軸の部分は受け継いでいってほしいものだ。

対するハダースフィールドは粗削りながらも、速攻からのフィジカルで押し切る感じ、貪欲な「らしさ」を見せていたおかげで、1得点と不本意ながら試合自体は楽しめるものになっていた気がした。

誰が来るのか、そして誰が去るのか、現時点では憶測以外はなにもわからないが、クラブの歴史と良さは継承してほしいと思う。

とりあえずヴェンゲル監督お疲れ様です。

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犬神家の一族

スタイリッシュかつミステリアス。衝撃に次ぐ衝撃が次から次へと当たり前のように押し寄せる。

犬神家の一族

名探偵金田一耕肋を主人公にした横溝正史の同名小説の映画化で、湖畔にそびえる犬神邸に次々と発生する怪奇な連続殺人事件に挑む金田一耕肋の活躍を描く。

脚本は「反逆の旅」の長田紀生日高真也市川崑の共同、監督は「妻と女の間」の市川崑、撮影は同じ「妻と女の間」の長谷川清がそれぞれ担当。

誰もがお馴染みの映画であって、観たことがあり、内容を知る人はその馴染みほどはいないはず。

自分もそのうちの一人だったのですが、日本映画名作ブームが来ている今の自分にはぴったりのタイミングでした。

正直映像の古臭さなどから敬遠しておりましたが、すぐに大きな間違いだったことに気付かされます。

現代に通じる映像手法であったり巧みなミステリーの構成であったりと身につまされる箇所が多々あり、市川昂という監督の凄さを思い知らされました。

冒頭のクレジットなどは完全に庵野監督に影響を与えているであろうスタイリッシュかつ無秩序、それでいて力強いフォントでのクレジットだったし。

各シーンを観ても非常に写真的な構図が綺麗に計算されたものが多く、色の濃淡も見事で、どれだけこだわったらこんな映像を2時間以上も撮り続けることが出来るんだといった印象でした。

セリフのテンポも今でいうラップに近しく、心地よいBPMを刻んでいるかのようなやり取りで、とても1970年代の映画とは思えないテンポ感。それに呼応するようにカットが切り替わっていく様子なんかも相まってミステリーなのにとにかく軽い仕上がりに。

そんなミステリー要素は露骨すぎる部分と伏せてある部分の割合が絶妙で、最後まで結論には至らない際の状況を保っているところが凄く、こいつが犯人かと思っては違いの繰り返し。

時折流れるサントラなどはイタリアのマフィア映画を彷彿とさせますし、出てくる描写も日本であって日本に非ず的に見える部分もあったりします。

とにかく細かいところまで作り込まれていることが観れば明らかで、それ故に何度も観返したくなる作品なのかもしれません。

映画として、映像として観ておく作品なのは間違いないです。ちなみに観るなら間違いなくオリジナルの1976年版を観ることをおススメします

犬神家の一族  ブルーレイ [Blu-ray]

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犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

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「犬神家の一族」オリジナルサウンドトラック

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市川崑と『犬神家の一族』 (新潮新書)

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鬼龍院花子の生涯

次は日本映画の名作へ。ハマる流れは止められない。

「鬼龍院花子の生涯」


なめたらいかんぜよ! 『鬼龍院花子の生涯』宮尾登美子

 宮尾登美子の同名小説を五社英雄が映画化。

夏目雅子のセリフ「なめたらいかんぜよ」は流行語となった。

土佐の侠客である鬼龍院政五郎は、大正10年に松恵という養女を取った。松恵は政五郎の身の回りの世話をしながら成長する。政五郎は末長という男と対立していたが、末長の妻が経営する料亭からさらった娘つるを妾にした。つるは翌年、政五郎の娘を出産。娘は花子と名付けられた。花子が女学生になったころ、政五郎は高校教師の田辺と知り合い意気投合、十六歳になった花子の婿にしようとする。しかし田辺は松恵と愛し合うようになっていた。

 時代劇なんて全く興味無かったし観ることも無いと思っていた。春日太一に出会うまでは。


ゴロウ・デラックス 2017年2月2日 170202 【春日太一がゲストで登場!】

WOWWOWプラストであるとか宇多丸のラジオだとかで話を聴くうちに興味だけは募っておりました時代劇。

タイミングよくGYAOで「鬼龍院花子の生涯」が公開されており、何となく観てみると面白い。「なめたらいかんぜよ」これが時代劇に対しての私の偏見に充てられたセリフかと思うほど圧倒的な凄味でした。ホントすいませんでした。

出ている演者もとにかく素晴らしく、今の日本映画には無い迫力や存在感に観入ってしまいました。

目を覆いたくなる場面、鳥肌が立つ場面、ここまでスクリーン越しに訴えてくる作品は初めてだった気がします。

以前は時代劇なんて年配の方が観るものと思っていましたが、実際観てみると全く違い、自らの考えを反省した次第です。

直会話の内容や時代背景など知識不足で理解できないところも多々ありましたが、そんなこと抜きで面白いしカッコいい。そういうところが重要な気がします。

特に美術のこだわりを凄く感じたし、家紋がとにかくかっこいい。印鑑であるとか家紋であるとかそういった昔の家柄を表すアイコンとしてのマークに強く惹かれた次第です。

夏目雅子も名前だけは知っていましたが、綺麗過ぎる。昔の女優は艶のある綺麗さがあって、存在感と共に凄く惹かれました。

やっていることも起きていることも今の時代とは異なりますが、通じるところはあるし、「人」が出ている時点で変わらぬモノ。とにかく時代劇を中心に日本の名作を掘っていく日々が始まりそうです。

そしてタイトルにもある花子は、思っていた花子ではありませんでした。その驚きから映画はスタートします。

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新装版 鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)

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限りなく水の色に近いブルー~ユーシン渓谷編Ⅰ~

今回は神奈川の秘境と言われている「ユーシン渓谷」に行ってきました。

正直巷で話題になっている秘境というのはあまり秘境感も無く、がっかりすることが多いんですが、ここも思っていた通りでした。

しかも新松田駅に着き、バスを探していると、添乗員の方から「ユーシン渓谷は4か月前から崩落で通行止めになっていますよ」とのこと。ただここまで来て引き返すわけには行かず、鋸山同様突撃します。

新松田駅からバスで40分ほどで到着。普段は混んでいるようですが、通行止めのせいか無料駐車場もガラガラでした。

到着してすぐ見える湖?が意外に深い青で綺麗。結果的にここが一番綺麗だったというオチなんですがそれはさておき。

序盤からこの有様。

そして通行止めへ。

さらにそのまま歩いていくと完全なる通行止めへ。

ここに来るまでの道中に遭遇した人と話しており、脇に立てかけてある木の棒と看板を使用すれば越えられるとのことで越えていきます。

正直自分以外の2人はこの状況から引き返すことを提案されましたが、まだまだ行けます。これくらいは。

塩化カルシウムが不穏な感じで置かれていたり。

反射する水たまりが一番きれいだったり。

とりあえず前進あるのみ。

その後先ほどと同じような門で反対から来る青年2人と遭遇し衝撃の事実が判明します。

どうやら目的地ユーシン渓谷はとうに過ぎており、この先に行っても何もないとのこと。そこで、この立入禁止看板の下にユーシン渓谷位置が書かれていることに気付きます。

それによるとここから洞窟三つ分戻った所にあるのがユーシン渓谷。

ということでそこまで引き返し見に行くことに。

それにしてもそんなところはあったか?遭遇した二人の青年と話しても誰も気付いておらず、我々も同様に気付かず。

嫌な予感しかしない中、目的地を目指します。

果たしてユーシンブルーはあるのか。