「車好き必見! エンジン音でアドレナリンMAX『ワイルド・スピード』」
スピードの限界に命を賭ける若者たちを描いたカー・アクション。
監督は「ザ・スカルズ/髑髏〈ドクロ〉の誓い」のロブ・コーエン。音楽は「ドリヴン」のBT。出演は「ザ・スカルズ/髑髏〈ドクロ〉の誓い」のポール・ウォーカー、「ピッチブラック」のヴィン・ディーゼル、「ガールファイト」のミシェル・ロドリゲス、「姉のいた夏、いない夏」のジョーダナ・ブリュースター、「ヒマラヤ杉に降る雪」のリック・ユーン、「遠い空の向こうに」のチャド・リンドバーグ、「追撃者」のジョニー・ストロングほか。
なんとなく受け付けないというかそういうシリーズものって誰しもがあると思うんですよね。
ワイスピシリーズはまさに自分のそれでして。
ただ、今はカーアクションものというか、車がメインで登場するなんやかんやにハマっているのも継続中なわけですよ。
なので勢いそのままにこのシリーズに突入してみたわけですが、これは意外に面白いですね。
というか勢いが凄い。
観始めてから最後まで勢い収まらずに突っ走る感じ。まさにワイルド・スピードですよ。
演出がこれでもかというくらい大袈裟で過剰。
でも、この作品ではこれくらいじゃないと物語にかき消されてしまうだろうなと思うわけで。
外連味たっぷりな画面への目配せ、高揚感に全振りしたような部分なんかは圧巻です。
映画館で観たらどれだけブチ上がるんだと。
それは他の部分にも言えることで、サウンド的にもそう。
冒頭から、低音の効いたエレクトロサウンド。それは冒頭だけでなく、劇中でもとにかく低音が効いたサウンドが印象的。
この圧倒的ダークで悪い、イケイケな感じ。
全編にある、その雰囲気が実に作品とマッチしているんですよね。
車のエンジン音であるとか、ブレーキ音、タイヤがスリップする音なんかもそうで、とにかく全部が過剰なんですよ(褒め言葉)。
映像的にもそれはあって、ブレブレのショットや目が回るようなショット。圧倒的な圧力を画面内に収めたショットの数々が一段と観るもののテンションを引き上げてくれる。
ただ、逆に言えばいつでも観たい映画では無く、体力ある時じゃないとぶっ飛ばされそうです。
意外だったのがその物語性で、「ただ疾走し、熱くなれればいいんでしょ」くらいに思っていたわけですよ。まあそれでも楽しめるわけですけど。
それが潜入捜査というシビアな状況であったり、どこへ辿り着くのかわからない加減が面白く、その結末も完全に想定外でしたからね。
あと、何より車はカッコいいですね。
これは男性だけなのか女性もなのかわからないんですが、なんで車のエンジン音は気持ちを高ぶらせるのか。
手に汗握るあの感じって独特な感情だよなと。日常ではあまり味わうことのない種類というか。
ブライアンとドミニクの関係性も良いですよね。
上っ面じゃなくて芯の部分で繋がるというか、理解するというか。肌感覚で得た繋がりっていうのは薄っぺらいものじゃないよなと思える感じ。
107分という作品ながら、全くその長さを感じさえない、あっという間の時間でした。
登場人物たちの関係性、物語の展開含め気になるところです。
なので続編も少しづつ消化していきたいと思います。
では。