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グリーン・インフェルノ

偽善が招いただけのこと

グリーン・インフェルノ

ポスター画像

「ホステル」の鬼才イーライ・ロスが、1981年製作のルッジェロ・デオダート監督作「食人族」をモチーフに、アマゾン奥地で食人族に捕らわれた若者たちの壮絶な運命を残酷描写満載で描いたホラー。

森林伐採の不正を暴くためアマゾンを訪れた環境活動家の学生たち。

過激な活動が問題となり強制送還されることになるが、帰りの飛行機にエンジントラブルが起こりジャングルに墜落してしまう。

なんとか生き延びたものの、そこで彼らを待ち受けていたのは人間を食べる習慣を持つ食人族だった。

学生たちは食人族に捕らえられ、次々と餌食になっていく。出演はロス監督の妻である女優ロレンツァ・イッツォ、「アフターショック」のアリエル・レビ。

イーライロス作品のいうと強烈なゴア描写が浮かびますが、本作も多分に漏れずの展開に。

ただ決定的に違うところもあって、脚本がある種の理にかなっているということ。

どういうことかというと、話の展開が現代の問題を炙り出していて、『ちょっとした偽善と好奇心を持った学生が安易に行動して』というもの。

今の時代SNSやコロナなどで、自己の正しさを主張したり、押し付けたりする雰囲気がある中にあって、それをするとこういう目にあうかもしれないよという最上級の鉄槌が下ることに。

その鉄槌も恣意的にというわけでは無くて、当たり前に行われる点が面白い。

人が家畜を食べるように、人を食べる文化がある部族が人を食べる。

守ろうとした部族に捕まってしまい、文字通り偽善の皮を引っ剥がされる。

考えれば当たり前のことだけど、自分が考える正義が他者の正義とは異なることがあるわけで、それをここまで過激に見せられると、それはそれで痛快なわけで。

飛行機が墜落するカットは本当に不安定で緊張感を生むカメラワークですし、残虐描写のカットもエグイ。

ホラーとしてみるのか、日常としてみるのか、その視点によって見方が変わる作品だと思うので、その辺、見方を変えて楽しめるかと思います。

スプラッター描写がアレな人はアレですが、イーライロスの過激すぎる描写は是非一度体験してほしいものです。

観れば必ず、映画で済んで良かったと心から思うし、日常を有難く感じるはずです。

グリーン・インフェルノ(字幕版)

グリーン・インフェルノ(字幕版)

  • 発売日: 2016/04/13
  • メディア: Prime Video
 
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