事実は小説より奇なり
「ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years」
「ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years」本予告
ポール・マッカートニーやリンゴ・スターという存命のメンバーや、ヨーコ・オノ・レノン、ジョージ・ハリスンの未亡人オリビア・ハリスンら関係者の全面協力のもと製作された「ザ・ビートルズ」の公式ドキュメンタリー映画。
監督をロン・ハワードが務めた。
初期のリバプール時代から、1963年に始まった15カ国90都市166公演におよぶツアー、そして観客の前での最後の演奏となった66年のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パーク公演までのライブ映像を中心に、関係者などのインタビューを織り交ぜながら、ビートルズの曲の変遷、半世紀以上も愛され続ける彼らの人気の理由を探る。
日本公開版は、66年の来日時のエピソードが長めに収めらた特別版となっており、日本武道館でのライブシーンや、来日時のビートルズの撮影を担当したカメラマン・浅井慎平のインタビューも盛り込まれている。
正直面白い映画かというとそうではない。
それでも、ビートルズというここまでの熱狂的なバンドがもう出てこないということを肌感覚で感じさせ、その楽曲とバンドの変遷をなぞった本作は見事だと思う。
ただのポップスターのようなところから始まり、最後には全く別のバンドになっていく。
今でも色々と変遷していくバンドは数あれど、こういった形で、ここまで多層的に変遷していく、それでいて核となる音楽性は失われていないバンドは珍しいと思う。
ドキュメンタリー形式の映画を観るといつも思うけど、好きなら楽しく観られて、そうでなくても何かしら気づきが得られるはず。
それが自分にフィットしているかどうかはわからないけど、心に残ったならそれは何か気づきを得られたことになると思う。
そういった意味で本作の意義は大きい気がした。というのも今まで以上にビートルズに興味を持ち惹きつけられたので。
ロンハワード監督ということで観たのもあるんですが、やはりこの人は素材の活かし方、重厚な構成、そういった類での作品は説得力があるなと思います。
個人的に映画の最後で流れる66年のアップルビルの屋上で行われたライブ映像。これに全て集約され持っていかれました。
当分はビートルズデイズが始まりそうです。
ちなみにプライムビデオで観られます。