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そして神になった~ワールドカップ2022 決勝戦 フランスvsアルゼンチン編~

これは凄い試合になりました。

『そして神になった~ワールドカップ2022 決勝戦 フランスvsアルゼンチン編~』

ワールドカップ:アルゼンチンがPK戦制し36年ぶり3度目V、メッシ2ゴール…フランス連覇ならず : 読売新聞オンライン

自分が今まで観てきた中でもベストバウトだったんじゃないかと思うほど息を呑む試合展開。

時間の経過が本当にあっという間で、ある意味フットボールの重要な歴史に立ち会った気すらしております。

そんなカタールワールドカップ決勝、まずはフランス。

まさかのシュート数0で終わった前半というスタッツが示す通り、何も出来ていないというのが本音になってしまった前半。

今までの試合のキーマンとなっていたグリーズマンがアルゼンチンのマクアリスタに徹底マークされ撃沈。頼みのジルーへも惜しいチャンスはあったもののこれは決めれず。

ムバッペに関しても全くと言っていいほど姿を見せず、中盤2枚もほぼ機能せず。

デンベレに至っては機能しないどころか悪い方悪い方へいってしまうような調子の乗らなさ。以前から乗っている時とそうじゃない時の差が激しい選手だと思っていましたがその負の面がこの決勝で出るとは。

前半終盤に得点を奪われてから、デシャン監督の采配で交代もあったものの、後半も立ち上がりから全然エンジンはかからず。

これがワールドカップ決勝、アルゼンチンの躍動に打ちのめされて終わるのか・・・と思った後半終盤、ムバッペの仕掛けからPK獲得、からのゴール。これでまだやれるかもと思ったさらに数十秒後、まさかの逆転弾、これまたムバッペ。

アルゼンチンの2点目がエゲつなかっただけに意気消沈かと思ったところからのこの同点劇。そしてこの2点目は逆にエゲつなくボレーをかます

そこから延長戦でもまさかのハンド誘発による同点弾と喜怒哀楽がおかしくなるような試合展開。

しかもPK含めハットトリックとは。決定力よ、決定力。

やっぱりムバッペは怪物だなと思いつつ、23歳でこのメンタルと存在感。ロナウドやメッシが出てきた時に感じたようなザワつきは継承され、新しい時代が始まるのかと。改めてそんなことを思わされたり。

それにしてもこのスタッツ、左がアルゼンチンで、右がフランスなんですが、チームとしてこんな圧倒的なことありますか。

ゴールキーパーセーブ以外はほぼ上回っているような状況。ようするにそれだけアルゼンチンが攻撃的だったということですよ。

そしてアルゼンチン。

フランスが前半消えていたのもありますが、アルゼンチンはかなり素晴らしいパフォーマンスで。後半終盤のムバッペに決められるまで、この大会ベストだったんじゃないかと思うほど。

基本的に4ブロックだったものの、後方4枚は守備に徹するようなスタイル。タイミングをみて両SB上がってくる動きもあったんですが、そこまで多く無く、タスクとしては後ろ4枚守りの前6枚で攻撃を畳みかける感じ。

とはいえ前線の選手の守備意識とプレスあってのことは間違いありませんし、メッシの運動量を考えると他の選手の運動量は相対的にかなり高かったんじゃないでしょうか。

最前線のアルバレスなんて鬼プレスに執拗な抜け出し、重要な場面での仕掛けを始め、起点としてもストッパーとしてもかなりの運動量だったことでしょう。

中盤3枚のマクアリスタ、エンソフェルナンデス、デパウルはとにかく高フォーマンス。

マクアリスタはボールに絡む動きや顔の出し方が抜群、デパウルは実況で本田圭佑が言っていたように上手さが光ってましたし、ボール際の判断が非常に良かった。

そしてエンソフェルナンデス。結局最優秀若手にも選ばれましたが、この試合はホント効いていた。

このヒートが物語っているような滾りっぷりで、かつスタッツを見てもそう。地上戦11/21と数値としてはそこまで高く無いものの、21回の地上戦て。タックル数10というのも驚異で、とにかく守備での貢献が半端無い。

守備で言えばGK元アーセナル、エミマル先輩。

序盤のシュートストップであるとか、PKでの予測であるとか、最後にPK戦での勝利を想像させるパフォーマンスを発揮していた働きっぷり。

アーセナルでもそうでしたが、更なる経験を積んで成長した彼の姿を見た時、単純に嬉しく、単純に凄かった。コロムアニのシュートストップのシーンなんて良くぞ止めたと興奮しまくりでしたし。

そしてディマリア。怪我明けにも関わらずメチャクチャ頼りになる参謀。メッシと共に苦楽を共にしてきた経験、スキルは伊達じゃない。

2点目のゴールは完璧過ぎて、どこかがズレても入っていなかったようなスーパーゴール。そのフィニッシュを狂いなく冷静に決め切るところも納得しかないスーパープレー。

こういう名参謀的な選手ってそういるわけではないですけど、ディマリアとメッシの関係性を見ているとその信頼感なんか含め、なんか良いなと思ってしまうんですよね。

そしてこの試合の主役は何といってもメッシ。

彼がサッカー界に出てきたのが2004年、自分がサッカーを見だす頃には一躍スターになっていましたし、誰でも名前くらいは聞いたことがあるくらいに有名過ぎる選手でした。

それから20年弱の年月を経て、残すタイトルはこのワールドカップのみ。それをまさかこんな劇的な形で締めくくるとは。

sofascore驚愕の9.2というスコア。自分は今まで見たこと無いスコアですよ。

ゴール期待値1.88というのも驚きですがメッシに関してはスタッツに現れないプレーが多すぎる。

独特のボールを持った間合いやテンポ感、見えてる視野もそうですし、そこから出されるパスの正確さも恐ろしく精密。動き出しも緩急が激しく、予想不可能な初動と急加速はメッシのオリジナリティでしかない。

それに加えてこの大会では非常に運動量もありましたし、何よりコンディションが凄く良かった気がするんですよね。

まあ個人的に一番痺れたシーンは後半26分。

マクアリスターとアクーニャで突破し、囲まれてからのメッシ。その受け方と受けてからの王様感が尋常じゃなくて、そこまでの試合運び、アルゼンチン代表としての歴史も感じつつなんか一番グッと来たんですよね。

そこからのフェルナンデスのパスへの流れも完璧で、そのシュートは外れてしまったものの、あそこがハイライト過ぎて。

俺が全て背負って捌き切るという姿勢を背中とプレーに感じてしまって。

そして自ら決勝点かと思われた3点目を決め、このまま勝つのか。そう思ってしまったのは私だけでは無いはずです。

それをフランスの怪物が覆し、二転三転でのPK戦へ。

そこでも両エース共に決めきり、結局はアルゼンチン勝利へ。

はっきり言ってPKは運によるところも大きいと思いますし、実際に試合の中で終えるのが真だと思っているわけですが、この試合に関してはエミマルの勝利ですよ。

先ほども書いた通り、それまでの予測の良さ、気合、キーパーの質としての違いが明らかに見えていました。

そんなエミマルが止めてのこの結果はもう最後の最後までパーフェクトゲーム。いやぁ、メチャクチャ楽しませてもらいました。

また4年後、次はどういった戦いが待っているのか、楽しみに待ちたいと思います。

では。

あっ、ちなみに余談ですが本田圭佑の解説は個人的に非常に楽しめましたね。本田史上ベスト解説(暫定)もこの試合だったことは間違いないでしょう。