GSから良い戦いを見せていましたが、ここまでやり切るとは。
『死闘の末、新世界へ~ワールドカップ2022準々決勝 ポルトガルvsモロッコ編~』
この試合でもGSのような強度を持った戦いっぷり。怪我人も出ているし、選手層を考えても厳しい戦いのなのは予想できたモロッコ代表。
それをコンビネーションとメンタル、それと共に意思を感じるような試合運びでした。
前半からポルトガルと互角、なんなら互角以上の戦いっぷりを見せていたモロッコ。基本布陣は4-1-4-1といった形で、特に4の部分のブロックが厚い。サポートであったり、コンパクトな陣形を維持することでとにかく選手同士の距離感が良かった。
前線4-1の部分を突破するのも容易でなく、ポルトガルの攻撃もその外側からのロングレンジパス主体になっていた感じ。
そこから前線に収まっても後ろの4枚が圧縮してくるし、前線からの戻りも早い為、すぐ潰されてしまう。
そこからのカウンターが効果的に発動していた感じでしたし、これはショートもロングもどちらも発動できる感じで。
特にハキミとツィエクのいる右SBは驚異的で、崩しにかかると迫力ある展開が何度もありました。
こうやってみるとツィエクは自陣にいた状況が多く、中央にはまったく顔を出していない状況。それなのにこの存在感。やはり只者では無い。
前線にいたエンネシリもフィジカルが強く、ゴールシーンでの高さは尋常じゃなかったです。競り合った時、エンネシリの腰らへんに相手の頭でしたからね。どういう状況なんだと思うほどの高さ。
ポストプレーも効いていた感じだったので、サイドから中央に流れて受ける上手さも出ていました。
驚いたのが8番のウナイ。
完全に盲点だったんですが、彼のプレーはエグいですね。かなり細身ですし、フィジカル的にも強く見えないんですが、体幹が良いのか、ボールの置き所、足元の技術で、かなりチャンスメイクに絡んでいました。
ドリブルに関しては特にそれが発揮されていて、ドリブル成功率3/3。まあそうなりますわ、と思うような運びっぷり。レスター時のマフレズみたいな印象ですかね。
意外に地上戦も強くて、7/8。ようするに人を見る目と足元がしっかりしているということでしょう。彼もまた22歳と若いので今後が楽しみです。
ポルトガルもかなり猛攻だったんですが、中々決定的なシーンを作れませんでした。
中でもブルーノの頑張りなんかは異常で、クロアチアのモドリッチのような孤軍奮闘。主に前線を中心に右へ左へ、かなり動いておりました。
スタッツもそれを示していて、ドリブル成功率3/3、ロングボール成功数8/11。守備面でもそうで地上戦4/6、空中戦1/4と攻守に渡り働き過ぎ。
フェリックスも嫌なところに飛び出す嗅覚ですとか、パスを受ける位置なんかは凄く良かった。
SBも攻め上がるタイミングなんかは悪くなかったですし、DF陣も良く守り、セットプレーではかなり惜しいシーンも演出していました。
でも勝てなかった、ゴールが遠かった。
これがW杯。ホント面白いものです。ロナウドも恐らく最後の代表となるでしょうが、ここで姿を消してしまいました。
次はついにベスト4。いよいよ終わりに近づいてきました。
では。