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グリーンバレット

この展開と引き込み力は想像以上。

『グリーンバレット』

ポスター画像


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「ベイビーわるきゅーれ」「ある用務員」の阪元裕吾監督が、殺し屋たちの日常を描いたモキュメンタリー「最強殺し屋伝説国岡 完全版」の続編。ミスマガジン2021に選ばれた6人、和泉芳怜、山岡雅弥、天野きき、辻優衣、大島璃乃、内藤花恋が全員殺し屋を演じるアクションエンタテインメント。

プロの殺し屋を目指す山田ふみか、今井美香 、神里はるか 、東雲唯、鹿目梨紗、沖田響の6人は、京都最強の殺し屋・国岡がインストラクターを務める殺しの訓練合宿に参加することに。しかし、女子6人の個性がさく裂する合宿は破綻をきたし、その結果起こったある事故により、「フォックスハンター」という凶暴かつ最悪な殺し屋集団が国岡と6人の命を狙って合宿所に向ってくることになる。

ミスマガジン2021の6人が殺し屋見習い役を、「最強殺し屋伝説国岡 完全版」に続いて伊能昌幸が国岡役を演じる。

白石晃士作品に続き、なんとなく最近はモキュメンタリー作品にハマってるんですよね。

それもあってかこの作品にも興味が湧き、観に行ってきたんですが、これが異様に面白い。

予想を裏切る設定や展開の連続。

ある意味予想することすらできない作りでしたし、出てくる人物も全員規格外ととにかく全てがぶっ飛んでる。

これが妙にツボだったんですよ。ちょうどいいクレイジー感というか、自分に合っている狂人感。わけがわかんないうちにどんどん引き込まれ、どんどん深みにはまっていく感じ。

ストーリーを読めばどういう話なのかわかるはずなんですが、そのストーリーを読んでわかるようなことがほとんど起きない。正確には起きているんですが、それ以外の枝葉の部分に目がいってしまうというか、そっちの方が興味深いんですよ。

この映画を観て終始感じるのが、そういった面白ポイントのずれ。なぜかわからないけど、普通に観ていて面白いと思うポイントがズレている。そしてそれが面白い。

目的より過程が楽しいというか、何もないところこそ楽しいというか。ようするに他愛ないシーンが面白いんですよ。余白を楽しめる映画はしっかりとした骨格が出来てないと楽しめないと思うんですが、本作にはそれがある。

当然肝となる戦闘シーンも楽しいですし、任務遂行シーンも楽しいんです。でもそれ以外のところの方が魅力的に映ってしまうんですよね。

引き込まれ方の不思議は構成にもあると思っていて、段々とこれは何を見せられているんだ、青春ムービーなのかと思ってしまうほどのエモさがあるんですよ。

後半なんて、ただの若い女子のプライベート旅行じゃん、と思ってしまうほど、ホント普通に日常系。まあやっていることは殺しやらなんやらで全然普通じゃないんですけどね。

それでもしっかりとやることはやるし、無理やりにでも畳みかけるという意気込みは感じる。躊躇ないところはさすが殺し屋というところ。

映画って情緒だとかリアリティだとかが重要な作品も多いと思いますが、こういった娯楽作というかただ楽しい。馬鹿過ぎるけどなんか好き。そういったふざけたことを大真面目にやっている作品にも良さがあるんだと思います。

その意味で本作は大真面目に枠組みを作り、その中で最高にふざける。

個人的に一番の勝因は邦画に少ない『キャラ立ちの見事さ』、これに尽きるかと思います。

前作の国岡も間違いなく観たくなりますし、それを知らなくても確実に惹かれる作り。

ゆるい世界観とハードな設定。気軽に観れて中々沼な作品に是非浸ってほしいものです。

では。