ピンクフロイド。なぜこのタイミングでハマったのか、それすらも全て含めて彼らの楽曲に見えない解が入っていたのかもしれない。そう思えるほどの音楽性を再認識しました。
きっかけは何となく聴いた原子心母。それが思った以上に今の気分にハマってしまい、一か月というか今もですが、聴き込むことになろうとは。
そんな中でも特に聴き込んだ作品を何枚か紹介。
学生時代に聴いた時はそれほどインパクトも無く、パンクやUKロックなどにハマっていた自分には物足り無さしか感じなかったような印象でした。。
まずはそんな一枚『原子心母』
冒頭曲の映画的、詩的な楽曲に始まり、そこから独特な世界に引き込まれる感覚はある種の旅にも似た心地良さ。
ただ牛がデザインされたジャケットデザインですら秀逸に見えてしまうのもアルバムのコンセプトがあってこそ。
牧歌的な中に独特なメロディ、実験的な試みを見るには最適で、5曲目のような曲を作れてしまう所にも彼らの杞憂な感覚が際立っている気がする。風景が見える楽曲という意味でいうと一番それが当てはまる気がする一枚。
まぁ当然のことながら捨て曲無し、頭から楽しむことが必須な作品だと思う。これはピンクフロイドの
次はこちら『狂気』
これは言うまでも無くって感じですね。
ビルボードのトップ200に724週に渡ってチャートインって、今となってはどんだけだよって思ってしまいますが、それこそが狂気。
逆にこのアルバムはサウンド、構成含めて完璧過ぎる。いつ聴いても良い楽曲が揃っており、これぞアルバムって感じがする。
ここまで音の中にストーリーがあって、それが聴くだけで見えてくるアルバムって珍しいんじゃないでしょうか。
音へのこだわりが半端じゃなく、是非一度イヤホンやヘッドホンで音そのものを堪能してほしい作品。音にこだわるというのはこういう事かと思わされるんじゃないでしょうか。
最後は『おせっかい』
今更なんですが、ピンクフロイドって邦題が結構秀逸で、あえて邦題で呼びたいと思わされてしまう面白さがある気がします。
話は逸れましたが個人的に一番好きなんじゃないかと思われるのがこちら。
とにかく音が心地よい。
冒頭からの構成も完璧ですし、その幅も広い。
無意識的に音を意識させられ、その音の世界に引き込まれる。目を閉じれば静寂の中にただ音だけが存在する世界。そんな自分と音の共鳴世界が広がる感覚が唯一無二で心洗われます。
これが1970年代に作られたとは。驚きしかありません。
音楽の世界の奥行、音としての音楽。そういった原点にも似た体験を得るには最高の一枚の様な気がします。