たまには気楽に観たい。そんな軽いノリで借りると意外にハマったりする。
所詮この世は人との関わり、そんな単純なことに気付かされる作品
「なんちゃって家族」
マリファナの売人をやっているデヴィッド(ジェイソン・サダキス)は、近所でパンク野郎3人組に襲われ、マリファナと金を奪われてしまう。
麻薬の元締め(エド・ヘルムズ)にそのことがバレると、代償として、次のブツをメキシコから運ぶという仕事を引き受けざるを得なくなる。メキシコから捕まらずに麻薬を運ぶためには?! と思いついた計画は、家族旅行を装ってキャンピング・カーで密輸することだった!
独身のデヴィッドは、クビになったストリッパーのローズ(ジェニファー・アニストン)、SEXのことで頭モンモンの童貞ボーイ、ケニー(ウィル・ポーター)、万引き常習犯のホームレス少女ケイシー(エマ・ロバーツ)の4人で家族を装って、一路、メキシコを目指す。
彼らは、キャンピング・カーいっぱいに麻薬を積んで、無事、国境を超えることができるのか??
家族って何なんだろうと考えさせられることもあって、手に取った本作。
密輸の為に疑似家族を装うという時点で最高。道中で起きること、出会う人々も最高だし、何より人との関わりというものの本質に気付かされる。
コメディなので笑えるシーンもかなり多いし、そのジョークも秀逸です。
家族、恋人、友達、同僚、隣人といった人との枠組みに支配され、人間関係が定義付けられていく社会。
でも本来はそういった「かたち」に固執するんじゃなくて「関わり方」に重きを置くべきだと感じた。
まぁこの映画を観ると、「一人では生きていけないよね」と思わされます。
徐々に家族に似た人間関係が構築されていく過程、別の目的を持った疑似家族だからこそはっきりといえる関係性、とにかく人との関わりを考えさせられます。最後には家族以上に家族らしくなる点も最高でした。
個人的には終盤で疑似家族崩壊か?と思われキャンピングカーでのシーン。ケイシー(娘役)がキャンピングカーに戻ってきてクスッと微笑むシーンがあるんですが、カタルシスが半端なかったです。なんか全てが理解できたような感覚になりました。
そのシーンも含めてさらっと観れるのでおススメです。