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バードマン

一回では理解できない、そしてラストまで物語の回想を許さない。

「バードマン」


映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」日本版予告編

映画シリーズ4作目を断って20年、今も世界中で愛されているスーパーヒーロー“バードマン"。だが、バードマン役でスターになったリーガンは、その後のヒット作に恵まれず、私生活でも結婚に失敗し、失意の日々を送っていた。再起を決意したリーガンは、レイモンド・カーヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出と主演も兼ねてブロードウェイの舞台に立とうとしていた。ところが大ケガをした共演者の代役として現れた実力派俳優のマイクに脅かされ、アシスタントに付けた娘のサムとは溝が深まるばかり。しかも決別したはずの“バードマン"が現れ、彼を責め立てる。果たしてリーガンは、再び成功を手にし、家族との絆を取り戻すことができるのか?

とにかく何となくすごい。観ていて最初に感じた感覚がそれ。事前知識無しで観たので、よりそう感じたのかもしれませんが、とにかく圧倒された。

要所要所でのドラミングはかなりツボに入っていて、音楽でなく、こういう使い方もあるんだなと思わされたり。

観ていくうちに、最初に感じたすごさに気付いてくるんだけど、本作はカットがほとんど無く、ワンカットで撮影されているという凄まじいカメラワーク。併せて、ストーリー自体も迷路に迷い込んだような現実と非現実が入り混じる展開。それに気づいたときに、わけがわからなかった理由に気付かされたが、時すでに遅し。その段階でストーリーを深く考える時間は無い。というのも展開のテンポが速く、一瞬を追うので精一杯なので。

ストーリの核としては過去の自分と、現在そして未来の自分を再考するというもの。なのに細かい部分に注目していくと盛り込まれているディティールが深すぎて理解できない。

良い意味で映画の本質に気付かされた気もした。

今流行っている映画って分かり易いというか、考えなくてもスカッとするようなものが評価されている気がして、それに対してのカウンターカルチャーを感じた。

とりわけラストの解釈なんてそれこそ数百通りもある気がするし。

会話の中や背景に盛り込まれているダブルミーニングなどもかなりある気がした。

これは何回か観なおさないと、そう思えた作品でした。