私自身ロッキー世代ではないのですが、純粋にいち映画として傑作でした。
「クリード/チャンプを継ぐ男」
スターウォーズも然りですが、こういった大作の続編作りって相当なプレッシャーだと思うんですよ。そんな中でも非常に良くできた作品だと思いました。
ロッキーが再び立ち上がる。親友アポロの息子をチャンピオンにするために。
元ヘビー級王者アポロ・クリードの愛人の息子アドニスは、
生まれる前に死んだ父を知らずに育つ。だが、その血に流れる戦いへの情熱は抑えられず、
かつて父と歴史に残る激闘を繰り広げたロッキー・バルボアを探し出し、トレーナーを依頼する。一度は断るロッキーだが、親友アポロと同じ強さと決意をアドニスの中に見出し、
アドニスをチャンピオンにすると決意。果たして絶対的不利なアドニスと、かつての英雄ロッキーは奇跡を起こすことができるのか! ?
監督は本作が初の長編作品ということですが、その事実にも驚きです。画のトーンや音響効果等、若い感性が確実に入っているなと思う一方で、往年のロッキーを踏襲している部分も要所要所あり、カタルシスが半端ないです。
自分がこの映画で一番しびれたセリフがあって、ロッキーがクリードに対して言う何気ないセリフ。
「もう許してやれ、恨むと自分が辛くなる」というシーン。これは深いなと思いました。
誰もが人生において抱える悩み、それって次第に悩みから恨みに変わり、最後には何も残らないといった最悪の結末になることがほとんど。大なり小なりね。
それに対して誰かであるとか何かを恨むのではなく今の自分を信じ最善を尽くすことの必要性を感じました。
それができるのもロッキー自体がそれを体現しているから感じることだし、説得力もあります。やはり生きる伝説はただものじゃないなということですね。
とにかく元気とやる気が出る映画なので寒い時期にぴったりかと思います。内側から熱さを。