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アーセナルvsブライトン

やはりラカの方が。

アーセナルvsブライトン』

Arsenal hold off Brighton in stalemate as Mikel Arteta accepts 'point  gained' | Premier League | The Guardian

いやあ、前節はホント燃えました。

そのままの流れでと思ったんですがそう上手くはいかないのがプレミアリーグ、楽に勝てる試合が一切無いのは周知の事実。

今回の対戦相手ブライトンは今季絶好調。ホワイト放出マネーもうまく使用したようで、チームの仕上がりが良いこと。

アーセナルは前節とほぼ同じ陣形、メンバーで挑みましたがブライトンの強烈なプレスに攻めきれず。序盤から見事にハイプレスを決められ、中々前線までボールが運べない展開が続きました。

特に中央の塞ぎ方と戻りの速さが秀逸でして、横に揺さぶってもまあ隙間が出来ない、間に合わない。

なので後方からのロングフィードも増えがちでしたし、縦パスも中々上手くいかない。ならばサイドからと思っても、横に広く陣取っている為にそれも上手く崩せない。

これは伊達にこの順位を維持していないなと思わせるチームの完成度に驚かされました。

それでも前線三人のコンビネーションは何度か相手ゴールに迫るシーンもありましたし、やはりあそこまで流動性を持って連携できるのは強み。これは磨いていけば本当に期待できることは再認識させてもらいました。

そしてオーバメヤン。前節はノーロンだったことで力がブーストされていたのか、悪くは無いものの、以前までだったら決めれていた場面も決めきれず、抜け出しも甘い。本当に年齢的なものなのかどうか気になるところです。

そんな中交代で入った久々のラカゼット。彼のポストプレーやポジショニング、降りてくるタイミングなどを観ていると、なぜ出れないのか謎は深まるばかりですし、ファーストチョイスに使われて然るべきだと思ってしまいます。この辺はいずれわかることだと思いますが、今のところのいくつかある大いなる謎の一つとして、再確認した次第です。まあ個人的にはマルティネッリが見たい気持ちもあるので、とにかくそういった人選を願いたいところ。

守備時も決定的なピンチは少なかったものの終始ククレジャとトロサールに苦しめられた印象でした。ククレジャとマッチアップした冨安はプレミアで初めて苦しんだ試合となったんじゃないでしょうか。

今回の私的MOMはラムズデール。判断と度胸が試される場面が何度もあったものの、恐れることなくアグレッシブに行動できる彼のメンタルは称賛に値しますし、何より鼓舞する時の熱量が求めていたそれ。

レノが決して悪いわけでは無いですが、こういった選手が後方にいると得てして守備は安定し、そこからの攻撃も迫力が増すものです。

ただ出来れば勝って欲しかった試合ではありましたが最低限のドローとなったのでまあ良しとしましょう。まだ序盤ですし。

それにしてもブライトンのスリーバックは身長、迫力共に異次元の存在感で、守備時も攻撃時も壁として立ちはだかること岩の如し。

あれはあれでただただ脅威でした。それ以前にブライトンがチームとしてまとまっており、終盤まであれだけ動けるということがあっての事なのは間違いないんでしょうが。

次はパレス戦。良い結果を楽しみにしたいと思います。

ルパン三世 カリオストロの城

宮崎駿はやはりアニメーションの人

ルパン三世 カリオストロの城

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1979年に製作・公開された「ルパン三世」劇場用映画のシリーズ第2弾で、宮崎駿監督の劇場初監督作品として知られる名作アニメ。

盗み出した大金がゴート札と呼ばれる偽札であることに気づいたルパンと次元は、ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へやって来た。

そして謎の男たちに追われていた少女クラリスを助けるのだが……。クラリスの声を演じるのは、宮崎監督の「風の谷のナウシカ」でナウシカ役を務めた島本須美

2014年に5.1chサラウンドにも対応させたデジタルリマスター版が劇場公開。2017年1月には体感型上映システム「MX4D」に対応したMX4D版が公開され、2019年11月には「MX4D」「4DX」の2タイプの体感上映システムに対応した4D版が公開。2021年10月には「ルパン三世」アニメ化50周年を記念して4K映像+7.1chサラウンドの特別仕様で公開(短編「ルパンは今も燃えているか?」と2本立て)。

個人的にルパン三世って思い入れのある作品で、漫画に始まりアニメ、映画と色々見てきた。

中でも本作は宮崎駿が監督していることもあり、名実ともによく知られているわけでして。そんなカリオストロの城なんですが、映画館で観たことが無かったのでこの機会に観に行ってきました。

個人的な感想は以前観た時と変わらずで、宮崎駿はアニメーションの人だと感じたということ。そして自分の考えるルパン三世のイメージとは少し違うということだった。

なんというかアニメーションの細部であったり、こだわりの部分はかなり感じられるし、映画としても純粋に面白いとは思うんです。

だけど、ことルパン三世となるとなんか違うんだよなと思ってしまうところがあって。

まあそれぞれが考えるルパン像は違うと思うし、実際のルパン像があるのかもわからない。けど自分が当時影響を受けた時に観たニヒルで洒落っ気があり、ハードボイルドな印象が強過ぎて。さらにそのルパンへの憧れがあり過ぎた為にそう思うのかもしれないんですが、とにかく大人になり、落ち着き、丸くなってしまったルパンというのがどうしても受け入れられなかったんだと思います。

実在する人間であればその深みや変化というのも受け入れられるのかもしれないけど、アニメの中の架空の人物となるとそういったアイコンとしてのイメージを変えるのは難しいのかもしれないと思ったり。

ただ逆に映画館で観たことで感じたのが、アニメーションとして素晴らしいということ。これはルパンのようなアイコン化されたキャラクターじゃなくても成立するだろうなと思わされるほど、世界観は宮崎駿だった。

観に行く前に岡田斗司夫カリオストロの城特集を観てから行ったんだけど、そういった細部への気遣いやこだわりを知ってから行くと一層宮崎駿の映像に懸ける思いみたいなものが伝わってくるし、そういう意味での楽しみ方は存分に出来た気がする。


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余談ですがその動画で紹介されていた、リトルニモという海外原作のプロット版アニメーションは岡田斗司夫さんが言っていた通り素晴らしく、震えるほど驚いた出来でした。これが当時望む形で公開されていたらと思うと、改めて宮崎駿のアニメーションは素晴らしいと感じざるを得ません。


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話は戻りますが、その辺含めて考えると自分はルパンが好きで、宮崎駿も好きなんだけど、その化学反応を楽しむというよりも、別個での作品性が好きなんだという結論に至りました。

同時上映されていた『ルパンは今も燃えているか?』もその感はあって、試みは面白かった。実際に、このタイトル回以外の話も織り交ぜられていて、メチャクチャ端的に懐古できる。

ただこれも、映像が綺麗になり過ぎたというか、無理くり感があったというか、これも自分の受けたルパンへの情景がそうさせるのか、何とも言えない感情であったのは確かでした。

ルパンアニメ化50周年記念ということで地上波などでも色々公開されるそうなので、懐かしみつつ、色々と振り返って楽しもうと思います。

 

ロッキー・ホラー・ショー

Don't think! Feel

ロッキー・ホラー・ショー

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リチャード・オブライエン作の大ヒット舞台劇を映画化し、カルトムービーとして根強い人気を集めるホラーミュージカル。

マッドサイエンティストの屋敷に迷い込んだ男女の運命を、往年のSF怪奇映画へのオマージュやロック音楽を散りばめながら描く。

恩師に婚約を報告するため車を走らせる若いカップルのブラッドとジャネットは、嵐の中で道に迷ってしまう。謎の古城にたどり着いた2人は、電話を借りようと城内へ足を踏み入れるが、そこは人造人間の実験を行うフランクン・フルター博士の屋敷だった。

2人は、奇妙な人々が繰り広げる狂乱の宴に巻き込まれていく。

舞台版でフルター博士を演じたティム・カリーをはじめ、リチャード・オブライエン、パトリシア・クインら舞台版のキャストを多数起用。ジャネット役を務めたスーザン・サランドン出世作となった。

コロナ禍はやはりこういう体感型映画がテンション上がります。

正直映画館でワイワイ観る方が面白いと思いますが、家でもヘッドホンなどで楽しめばそこは異世界

この映画はその異世界感であるとか欲望に素直になる感覚が無ければ楽しめないことでしょう。

観るのでは無く、映画の中にいるような感覚で楽しむ。

日本人ってある意味礼儀正しいと言いますか、ふざけ切るのが下手な気がするんですよね。大人になったら大人らしくしなければいけないとか、馬鹿みたいなことをするのは子供っぽいとか、なんだかんだ理由を付けて事なかれ主義に落ち着く。

仕事でもプライベートでもそうで、当たり障りない会話や社交辞令で塗りつぶされて、何のために生きているのかわからなくならないのかなと思うこともしばしば。

自分自身にはそういった感覚があまり無いので、そのようなことにはならないのですが、逆に言えばそういった視線を受け、それらを知覚することは間々あります。

大人だってはしゃぎたいし、ふざけたい。欲望に素直になっている人を叩いている暇があるなら、自分の人生を楽しみたい。日々、強くそう思います。

そんな日常への鬱憤を晴らしてくれるのが本作のキャラクターたち。エキセントリックで破天荒な人しか出てこず、欲望に素直過ぎるから観ていて笑えるし、ライド出来る。

その面々も宇宙人として描いていることで、社会から見た一般的な自由人への視線を体現していますし、物語を語り手に語らせることでもその寓話性を高めている。

物語の傍観者として見ると面白さは半減するでしょうが、自分自身がこの館を訪れ、不思議な体験をしていると思って観るとかなり楽しめる。

なんなら観るだけじゃなくて参加してこそ意義がある。

こんな時期だし、籠りがちな自分の殻を破って、狂ってみてもいいんじゃないでしょうか。

フォーリング・ダウン

先が読めず、展開は過激、その果てに・・・

フォーリング・ダウン

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ロサンゼルスを舞台に、日常生活に疲れた平凡な男が理性を失い、数々の事件を起こしていく姿を描くサスペンス・スリラー。

監督は「フラットライナーズ」のジョエル・シューマカー。製作は「プラトーン」のアーノルド・コーペルソンと、「キンダガートン・コップ」の脚本を共同執筆したティモシー・ハリスとハーシェル・ワイングロッド。

エグゼクティヴ・プロデューサーは「ジャック・サマースビー」のアーノン・ミルチャン

脚本は本作がデビュー作となるエブ・ロー・スミス。撮影は「マイアミ・ムーン」のアンジェイ・バートコウィアク。音楽は「生きてこそ」のジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。

主演は「氷の微笑」のマイケル・ダグラス、「ランブリング・ローズ」のロバート・デュヴァル。ほかに「パリス・トラウト」のバーバラ・ハーシー、「黄昏のチャイナタウン」のフレデリック・フォレスト、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のチューズデイ・ウェルド、「トータル・リコール」のレイチェル・ティコティンらが共演。

驚きしかありませんでした。

映画評などを良く読んでいた高橋ヨシキ氏のお気に入り映画を最近観ているんですが、これは本当に驚愕の作品でした。

マッドマックスは『行って帰ってくるだけ』でしたが本作は『ただ帰るだけ』。

今まで帰るだけなのにこんなにスリリングで、先が読めない展開があったでしょうか。

表面上だけを見ていると主人公のDフェンスは異常なだけだし、破天荒過ぎるように見える。けれども、その背後にあるものや心境を考えると吝かではない部分もあって、それがこの作品を魅力的にしているところなのかもしれないと思わされる。

嫌なことが重なる瞬間って誰にでもあるだろうし、それは社会や他人に対してもそう。というか実際にこの世界は不条理の連続なんですよ。ホントそう思います。だからこそ、そのフラストレーションをあんな感じで爆発させるのはある意味爽快なんですよね。

映画って、そういうたらればが叶えられるところに面白さがあると思っていて、その意味での本作は完璧な仕上がり。

ただ本作がそれだけに留まらないのが『その展開の読めなさ』と『何とも言えないモヤモヤ感』じゃないかと。

展開が読めないのは当然と言えば当然で、ただ帰るのが目的なのにその道中が一筋縄に行かないから。

さらに言えば、普通はそれを誰かが望んでいるものなのに対し、本作は誰も何も望んでいない。本人だけが望む、望みを叶える為に行動しているだけだから一つ一つの行動に、整合性は有って無いようなもの。当然周りにはそんな感情はないわけでして。

日常におけるフラストレーションの感じがリアルで、誰でも心当たりがあるようなことの連続というのも面白い。それに対して、ある意味素直に行動するとこうなるのかといったような発散的な気持ちよさもあって、もどかしさと気持ちよさが混在している世界観。

世の中も他人も不条理だし、思い通りにいかないことが多いのはわかっています。だけど、もうちょっと救いがあっても良いんじゃ無いかと思わされたりして。

主人公と違った形で並列に描かれてる刑事の存在も面白くて、それもまたフラストレーションを別の形でドライブさせる。

最後まで観た時のやるせなさと、色々なことを考えてしまい、ホント人生は一筋縄ではいかないなと思わされる。

冒頭を中心に、イライラを募らせるカットだったり、色々な感情を含んだ表情で終わるカットだったりと、映像としての面白さもある作品なので観てて飽きません。

そもそも、展開が分からないので次はどうなるのかと思っているうちに終わってしまいますが。

ある意味夏の暑さの魔法にかかった、そんな中年親父の物語かと。

アーセナルvsトッテナム

覚醒の時は来た。

アーセナルvsトッテナム

Saka MOTM: Player ratings as Arsenal batter Tottenham 3-1

やってきましたこの時が。

ノーロンダービーであの勝ち方はアガりましたね。前節から若干の兆しが見えていたものの、正直不安の方が大きく、調子を落としているトッテナムといえど、攻撃力は重量級。

ホームゲームでの強さを生かせない試合も続いていた中でしたが、やはりサポーターが帰ってきて、期待も高まっていたところでのダービーは違った。

会場の雰囲気も良く、ピッチも抜群のコンディション。バーンリー戦でのカラッカラのピッチが嘘のようなホーム戦。

そんな中、前半から怒涛のプレスと攻撃の応酬。トランジションもかなり早く、全選手キレッキレ。

久々に観ていて熱量を感じた試合展開にこちらのテンションも上がらざるを得ません。特に前線4枚の縦横無尽に動きまくるスタイルは圧巻で、中でもウーデゴールの鬼プレスのハマることハマること。後半バテるかと思われたものの、ほとんど変わらず。終盤でのプレスとトップ下に変わってからの変わらぬ彼にマジで期待しかなかった次第です。

サカ、スミスロウも水を得た魚のように、普段の調子を取り戻し躍動(やはりサカは右のインサイドの方が輝ける)。

驚いたのはオーバメヤンのプレスと飛び出し。そのスピードたるや以前のそれとは大違いの強度でした。これだけ猛追できるのであれば是非今後も継続してほしい、逆に今まで出来なかったのは何か理由があったのか、そこのところも気になるところではあります。

中盤も安定と信頼のパーティーを軸に、ジャカもかなり効いていました。パーティーのような絶対的中盤がいて、ジャカがいる形の方がジャカも生き生きとプレーできているように見えましたし、その方が攻撃時もジャカらしさが生きる気がして、マルチタスクよりシングルタスク、それくらいのシンプルさがジャカには必要なことも再確認。

さらにDF陣4枚も冨安が入ったことで本当に安定した。冨安の守備時における危機察知力は末恐ろしいものですし、空中戦も強過ぎる。ラムズデールとの連携も抜群に良くて、二人で雄叫びをあげていたシーンは鳥肌が立つほど感動しました。

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MOMもうそうですが、冨安の獲得は本当に良いものだったんだなとつくづく思います。ソンフンミンとのマッチアップで何度も後退させたシーンなんて弁慶並みの存在感。今までのことを考えると選手一人でこうも変わるのかと驚かされました。

攻撃に関しても同様で、両SBの攻め上がりにも厚みが出ましたし、ティアニーと同様レベルの上下動、攻撃参加が出来るのも大変心強い。

ガブリエウは相変わらずの安定感でしたし、ホワイトも良かった。一回危ないシーンもありましたが、今回は選手の潰し方やタイミングが良かった。

そしてラムズデール。こういうキーパーが欲しかった。熱量、メンタル、リーダーシップ、どれをとっても輝きを感じる。特に足元の安定感とメンタルの強さは本当に信頼できるし頼もしい限りで。それにしても、あのシュートストップも良かったな。

とにかくアルテタの歓喜が示していたように今回はどこをとっても良かった。ホントこんな時代じゃなかったらパブなどで盛り上がりたかったところですが、それはまたの機会に。

問題はこれからどれだけ復調していくのか。これでチーム自体がブーストされてくれればいいんですが・・・。まあ次節どういった戦いをしてくれるのか、いやぁ、とりあえず今は期待しかない、したくない。

スーパー!

 本当のヒーローってこういうことなのかもしれない。

『スーパー!』

スーパー! | 映画の動画・DVD - TSUTAYA/ツタヤ


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冴えない夫のフランクは、セクシーなドラッグディーラーの後を追って家を出てしまった妻を取り戻すため、自前のコスチュームを身にまとったお手製ヒーロー「クリムゾンボルト」に変身。

クレイジーな相棒ボルティーとともに危険地帯の犯罪に立ち向かう。

レイン・ウィルソン主演、エレン・ペイジリブ・タイラーケビン・ベーコンが共演するアクションコメディ。

監督は「ドーン・オブ・ザ・デッド」の脚本で注目され、SFホラー「スリザー」でデビューしたジェームズ・ガン

色んなヒーロー映画があるし、色んなヒーローがいる中で、ここまで人間的というか、生々しいヒーローがいただろうか。

そもそもヒーローと呼べるのかすらわからないような描かれ方だし、ヒーローでは無いとも言える感じ。

本人としては確実にヒーローとして振る舞っているし、立ち上がれば誰しもヒーローな気もする。

誰しもが実人生において成功や幸福だと思える瞬間ってそんなに無いと思っていて、本作の主人公もまさにそう。むしろ2回しか成功体験が無いってどういうこと、と思うほどだし、その1回に関しては大したことですらない。

そんな主人公が唯一と言ってもいい大切なものを奪われた時にどうするか。その解決法も極めて人間的だし、何より描き方がコミック的で魅了される。

オープニングのコミック演出もテンションが上がるし、観ていてわくわくする。参考にしているヒーローもコミックからの引用なわけで、それを地で行くのはある意味凄すぎる。

ジェームズワン監督作品の良いところが『とにかく忖度の無い演出』だと思っていて、痛そうな場面は痛そうに、死ぬ場面でもそう、当たり前だけど人生にはやり直しがきかないし、後悔もやり直せない。それをそのまま見せるし、目を背けない。これが共感が持てるところだと思うんですよね。

あと音楽の使い方やギャグセンスも抜群で、オープニング曲のローファイでパンキッシュなサウンドがツボ。

笑えるけど痛い、みたいな演出が多々あって、その挟み方も絶妙なんですよね。

そんな本作の一番のお気に入りはラスト。あの終わり方、好みなんですよね。今までのカタルシスを全て開放するような、それでいて説明的になり過ぎてない感じ。

通ってきた過去も含めて、今を生き、未来がある。あの感じが本当に清々しくて好きでした。

グロいシーンなどもあるので万人受けはしないでしょうし、内容的にもマジでアホっぽい。それでも掴まれる人は掴まれる映画だと思います。個人的にはかなりツボでした。

サマーフィルムにのって

物語って最高じゃん。

『サマーフィルムにのって』

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元「乃木坂46」の伊藤万理華が主演を務め、時代劇オタクの女子高生が映画制作に挑む姿を、SF要素を織り交ぜながら描いた青春ストーリー。

同じく伊藤主演のテレビドラマ「ガールはフレンド」を手がけた松本壮史監督が伊藤と再タッグを組み、長編映画初メガホンをとった。

高校3年生ハダシは時代劇映画が大好きだが、所属する映画部で作るのはキラキラとした青春映画ばかり。自分の撮りたい時代劇がなかなか作れずくすぶっていたハダシの前に、武士役にぴったりの理想的な男子、凛太郎が現れる。

彼との出会いに運命を感じたハダシは、幼なじみのビート板とブルーハワイを巻き込み、個性豊かなスタッフを集めて映画制作に乗り出す。

文化祭での上映を目指して順調に制作を進めていくハダシたちだったが、実は凛太郎の正体は未来からタイムトラベルしてきた未来人で……。

主人公ハダシを伊藤が演じるほか、凛太郎に金子大地、ビート板に河合優実、ブルーハワイに祷キララとフレッシュなキャストがそろった。

評判が良かったので気になっていたんですが、これは観て良かった。

正直夏も終わってしまったし、こういう映画って勢いで観ないとタイミングを逃すことも多々あるんですが、本当に観て良かったといえる一本でした。

青春モノで映画好きがただ映画を撮っていくだけの話。それなのになんでしょうこの満足感は。

設定も面白くて、好きな映画も時代劇という若者にしてはニッチなジャンル選び。しかもその中心にいるのが女子というのも異色な感じ。さらにそこにSFやら学園やらタイムトラベルやらがごちゃ混ぜに絡んできて、という展開。

そんな設定にもかかわらず、意外に全体としてはまとまっているし、一定の理解は得られるような作りになっていると感じた。

むしろ、設定に関してはこれだから良いとすら思っているくらいで、青春時代、自主制作とくればそれを表現するのに雑多であったり粗削りだったりということがある方が自然だし、その方がライド出来る。

なので狙いかどうかはわからないけど、本作内での場面転換時の唐突さだったり、音楽のブツ切れ感、アニメやゲームのようなサントラだったりという描写や演出も頷けます。

作品内で出てくる時代劇とラブコメという対比も面白くて、最初はくだらないラブコメ作品だなと思っていたものの、終盤にかけての流れから、映画を好きだという思いによるものならそれはそれで好きな人もいるわけだし、評価したり、否定したりというのがくだらないマウントに思えてきて、それすらも巻き込んで映画自体を昇華させている気がします。

他にも作品内で語られる内容も驚かされたり、的を得ていることもしばしばで、一番グッと来たのが「未来では数秒程度の映像がほとんどで、誰も長時間の映像なんて観ていない。その理由は長尺の映像など観ている時間が無いから」といった感じのセリフでした。

まさに現代ですらそういった傾向が顕著な中で、将来的には本作で言われるように映画自体が無くなることすらあり得るなと思った時、物語として、映画自体の自分における重要性に気付かされた気がした。

本にしろ、音楽にしろ、アニメにしろ、映画にしろ、人との会話にしろ、全てにおいて物語への興味が原動力になっているんだと思うと感慨深いし、そう思うと物語って素晴らしいなと改めて思う。

そういったものに自分が何度救われ励まされたことか。そんなカタルシスが爆発するラストに、思わず泣きそうになるほどヤラれてしまった。

主演の伊藤万理華演じるハダシは唯一無二の存在感を発揮していましたし、その他の俳優さんも役名含めかなり個性的で青春を感じさせる雑多感。

ひたすらに青い春を感じさせてくれるような作品で、映画愛も存分に感じました。夏の終わりに良い体験が出来たことは間違いないですが、今からでも確実に良い体験が出来ると思うので興味ある方は是非。