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アンダーザシルバーレイク

心地よい浮遊感の正体は一体。

「アンダーザシルバーレイク」


映画『アンダー・ザ・シルバーレイク』予告編

「イット・フォローズ」で世界的に注目を集めたデビッド・ロバート・ミッチェル監督が、「ハクソー・リッジ」「沈黙 サイレンス」のアンドリュー・ガーフィールド主演で描いたサスペンススリラー。

セレブやアーティストたちが暮らすロサンゼルスの街シルバーレイク。ゲームや都市伝説を愛するオタク青年サムは、隣に住む美女サラに恋をするが、彼女は突然失踪してしまう。サラの行方を捜すうちに、いつしかサムは街の裏側に潜む陰謀に巻き込まれていく。「私たちは誰かに操られているのではないか」という現代人の恐れや好奇心を、幻想的な映像と斬新なアイデアで描き出す。サラ役に「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のライリー・キーオ。

久々に意味のわからない映画でした。なのに実に心地よい映画体験。観たのが疲れ溜まる金曜夜だったこともあってか、人もまばらでガラガラの映画館。このシチュエーションが独特の浮遊感を助長したのかもしれません。

ストーリーとしては一目惚れした美女の失踪を巡る謎解きなんですが、その謎が謎を呼び、解決されてる事実が何で、何と何が結びついているのかが曖昧な感覚。とにかくカオスな展開にストーリーの整合性を求めるのは野暮なことだったのかもしれません。

行き先はわからないんだけど闇に埋もれて沈んでいく感覚は心地よさと同時に探究心を刺激されてどんどん湖の底に沈んでいきます。その探究心こそがこの映画の魅力な気がするんだけど、それにまつわるカルチャーや音楽、映画やファッションなどのオマージュが半端なく、一度の鑑賞でどこまで測れるのか疑問なほど。監督自身も2回以上観ないと理解できないと言っているが正にその通りかと。

ミステリーといえば事実の積み上げで解決を導くものだけど、本作はその逆で事実の解体でミステリーを解決していく。ただその解決された事実は解体の元にある事実だから理解し難かったり、不自然だったりするは当然で、そこにこそ楽しませてくれる余白があるような気がした。

今の時代の「分かり易く」がベースにあるエンターテイメントにウンザリしている自分の気分とリンクしていたのかもしれないけど、自分なりの考えや推測を持ってエンターテイメントする。インターネット以前の様々な楽しみ方が蘇った気がした。

それにしても、もう一回観たいと思う思いが日に日に募る作品だ。

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