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セッション

近くの映画館がクローズするということで過去作を格安で放映しており、こちらを観てきました。

「セッション」


映画『セッション』予告編

名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。
ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。
だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。
浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。
恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。 

DVDで一回観ていたのですが夜中に観ていたこともあり、ぼんやりと低音量で観ていた為、そこまでといった印象でした。

今回映画館で観て、その印象は完全に吹き飛びました。やはりこういった作品は絶対に映画館で観ないと観誤りますね。反省です。

この映画、観る人によっては本当に胸糞悪く、ただただ不快、音楽に関しても現実感が無く、駄作と言われるかもしれません。

ただ、私はこの映画に自分が思う感覚の全てが詰まってるなと感じました。というのも冒頭から最後まで抜けることが無い緊張感、音楽というものの本質的な価値観、人生というものの意味、これら全てが見事に詰まっていました。

まず展開がスリリングでアクション映画やホラー映画を観ているかのような緊張感があります。こうした要素が複雑に絡み合い、何でかわからないんですが終始観ているこちらが緊張状態に。これが非常に心地良いんです。

そして音楽。途中、スタバで流れているジャズをけなすシーンがあるんですが、全くその通りで、今の音楽シーンはリスナーの側が非常に表面的にファッションの一部として音楽を聴いている感がある。それを痛切に批判していて実に痛快。自分も思い当たる節があり、しっかりと聴こうと思わされます。あと単純に音の細部であるとか音楽に対する姿勢、これらがストレートに伝わってきて、「やっぱ音楽ってこういうものだよな」とも思わされます。

最後に人生観。これはもう主人公のニーマンと鬼教師フレッチャーの関係性がそのまま人生の教訓のような気がします。あくまで私のですが。私自身何もしないでただ生きるなら生きている意味はないと思っているのですがニーマンもそれに近い考え方のような気がしました。

音楽をやる。そこには憧れ等の要素もあるかと思いますが、実際のところ至ってシンプルな感情があるはずです。そう、やりたいからやる。それだけのことです。さらに言うとやるからには上を目指す。その当たり前の感覚が2人は率直に出過ぎているがために、狂気と捉えられているように思います。

だって人生全てにおいてやるかやらないかの二択でしょう。ならやった方が絶対に良い。と私は思います。

それが非常に顕著に出ているのが、ほとんど最後のシーン。ニーマンがフレッチャーにはめられ、ステージを出ていこうとします。そこに観客席にいた父親が駆け付け、ニーマンを抱きしめ、一緒に帰ろうとします。そのシーンでニーマンが選んだ道が・・・。

「帰るんじゃなく、(借りを)返す」

ここに決意と覚悟が込められている気がして胸が熱くなりました。そこからの15分間はただただ最高の時間でした。

映像的な部分でいうと、緑色が非常に効果的に使われていた気がします。主にネオンや照明の緑色。どのシーンも決して綺麗な緑ではなく、ぼやけた緑色。これが禍々しくて現実と切り離したいようなシーンに使われていた気がします。個人的なルーツカラーでありアイコンにもしようしているくすんだ緑。これも同じような理由から好きなのかもしれません。

とにかくこの映画は観るではなく体験する映画だと思うので良い音で、できれば映画館ですが、それが無理ならヘッドホンなどを使用し、体験することをおススメします。 

セッション コレクターズ・エディション[2枚組] [DVD]
 
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