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ゴーンガール

今年最後に、気になっていた映画を観てきました。

「ゴーンガール」

インターステラーかゴーンガールで迷ったんですが、こちらの方が気になった為、こちらに決めました。

この映画、今年観た中で一番面白かったです。

「セブン」ファイトクラブ」「ソーシャルネットワーク」のデビットフィンチャー監督ということで、面白さは保証されていると思っていましたが、予想以上でした。

というより、フィンチャーの最高傑作ではないでしょうか。それくらいの作品です。

内容を一言でいえば「幸福な夫婦生活を送っていた妻の失踪とその真相は」ということになるんですが、その大枠が守られている以外は二転三転する、スリリングなストーリー展開。

およそ終盤で起こるような展開が序盤の段階で起こったりする為、上映時間も考えずに観ることをお勧めします。

さらに、ロザムンドパイクという女優さんも無名ながら、かなりの演技力だと思います。主演女優賞クラスじゃないかと思うほど。

ストーリーの根幹にある「夫婦」や「結婚」というのがキーワードの映画ですが、深く考えさせられる映画でもありました。

本作はヒッチコックの「めまい」へのオマージュが強く感じられる作品になっていると思いますが、それをフィンチャー流にアレンジし、現代の問題を包括し、アップデートされている点が見事だと思います。

この映画の原作はギリアンフリンの小説で、全米で600万部も売れているものとのこと。その本人が脚本に参加しているということもあって作品のクオリティには納得です。 

ゴーン・ガール 上 (小学館文庫)

ゴーン・ガール 上 (小学館文庫)

 

  

ゴーン・ガール 下 (小学館文庫)

ゴーン・ガール 下 (小学館文庫)

 

 フィンチャー監督は映画撮影の際に、完璧なカメラワークで撮影し、テイクを重ねることで有名な監督ですが、本作では一か所だけ意図的に、ハンドカメラによる撮影の様なシーンがあり、演出にリアリティを持たせています。

他にも、全編を通して、彩度の低い映像になっており、スリリングな展開とダークなストーリーに一躍買っており、素晴らしく美しい映像になっています。

ストーリーに関してはネタバレにもなる為詳しくは書けませんが、「結婚」という他者との関わりの中で自分にとって必要なことは何なのか、そういった事を考えさせられた映画でした。

本作のパンフレット内で監督自身が述べていた発言に、「人に好かれることは追従することと同義語」という一文がありましたが、実に深い言葉です。

生きていく上での他者との関わりの中で、発生する人間関係において、追従するのかされるのか、追従させるのかさせないのか、望まれるのか望まれないのか、そういった誰にも本心がわからない中で手さぐりに探していくことを表現し、凝縮された映画が本作のような気がします。

とりあえず観てない方は是非劇場で観てください。

間違いなくオススメです。