Blcrackreverse

Diggin LIFE 掘って掘って掘りまくれ!

Blcrackreverse

Carousel Kings at 大塚MEETS

今年に入ってから一番熱いパンクバンド

「Carousel Kings」 

グッドなタイミングで来日を知り、行ってきました「大塚MEETS」

2回目の来日ということで、今年発売のニューアルバム「Charm City」を引っ提げて来日。

箱が小さかったともあって、本人たちも会場に現れ、テンションあがる展開でした。事前の聴き込みが半端なかったこともあって、知らない曲が無く、最高のコンディションで見られました。

ライブ自体も非常にテンション高めなセットで、2ndや3rdなど万遍なく演奏され、アンコールも2回もやってくれて最高に楽しめました。

ライブ中にメンバーが浴衣姿で演奏したシーンなんか似合いすぎてやばかったですし、ドラマーのダニーは格好含めたスタイルが超絶好みでしたし、演奏もタイトでやばかったです。

 

CK goes to Japan🇯🇵 | 📹@imyousukefujita #carouselkings #japan

Danny Wilkins • Carousel Kingsさん(@danieltwilkins)がシェアした投稿 -

 とにかくまたの来日を期待します。アルバムに関しては近く、「俺の名盤」で公開する予定です。

ROCKY

名作に観る衝動という名のシンプルな感情。

そういったものが人生には必要な気がする。

「ROCKY」 

 フィラデルフィアのしがないボクサーだったロッキーは、世界ヘビー級チャンピオンのアポロのきまぐれによって、対戦相手に指名される。勝てる見込みのない中、ロッキーは過酷なトレーニングを積み、リングへ上がっていく……。

 最近はダイレクトに感情を揺さぶられるような映画が気分だ。

そうなると必然的に昔の映画を観たくなる。

本作のストーリーは言わずもがなだが、人生への不満みたいなものが終盤にかけて見事に消化されていく感じは最高の映画体験な気がする。

とにかくやると決めたらとことんやり抜いた方がいい。そんな当たり前で難しいことをシンプルに見せてくれるし、勇気をもらえる。

作中で何度か訪れるロッキーが自分と向き合うシーン。鏡であったりポスターであったり。こういったシーンから自分と向き合うことの大切さみたいなものを感じられるし、ミッキーがロッキーの家を訪れ、不満をぶちまけた後の引きのショット何かも非常に感慨深い。

ロッキー自身がこのままじゃダメだとわかっているけど動けない。そんな感情の呪縛から解かれていく様が観ていて共感できるし感動する。

試合前夜にエイドリアンに弱音を吐くシーン、「相手はチャンピオンだから負けてもしょうがないけど、最後のラウンドまで立っていれてらただのゴロツキでないことを証明できる」、ここで何かが吹っ切れた感があってすごく痺れた。

その後のチャンピオンとの試合のシーンを観ていてずっと頭で思っていたことがある。他人からどう見られたいか、社会的地位がどうか、お金を持っているか、そういったことではなくて

「自分が自分をどう思いたいか」

それに尽きるんじゃないかと思った時、試合終了と共に最高のカタルシスが訪れた。

定期的に観たい映画は結局のところ自分にとっての名作なのかもしれない。

E.T.

正直こんなに良かったとは。

ただ赤いパーカーを着てBMXに乗りたい。今の気分にぴったりだったので観返してみました。

E.T.


映画 「E.T.」 劇場予告

満天に星の輝くある夜、森に囲まれた人気のない草原の空き地に不思議な飛行物体が着陸した。ハッチが開き、冷たい夜の空気の中に姿を現したのは宇宙からの訪問者たち。そして…。孤独な10才の少年エリオットと、地球にたったひとり置き去りにされた宇宙人“E.T."との物語が始まる・・・。

最初に観たのは恐らく小学生の頃、当時はファッションにも映画にも興味が無く、ただ観たというだけの印象しか残っていなかった。なんなら内容なんて覚えていないに等しいし、本当に観たのかどうかも怪しいくらい。

最近は異常に自転車が欲しくて、パッと浮かんだのが本作でした。

印象的な赤いパーカーにBMX。

そんな軽いノリで観返したのですが、予想以上にヒットでした。というか生涯ベスト級映画に間違いなくランクインする勢い。

この年になって忘れていた感覚を取り戻せたような純粋な感動。映画ってやっぱりいいなと久々に思わせてもらいました。

とにかく本作で印象的だったのがライティングの絶妙さ。ライティングに注目して各シーンを観ているだけでもSF感満載で、わくわくしてきます。

それに加えて音楽の素晴らしいこと。これが本作の良さを数十倍に引き上げているのは間違いないです。

全体を通しても小物使いやファッションなんかもいちいちおしゃれ。なのにおしゃれ過ぎない感じに留めているところなんか最高です。個人的には家の中に置いてあるものが絶妙で、雑に配置されているようでスタイルは一貫している。こういう今の映画のスタイリッシュさと相反する感じは非常に好みです。

終盤でのBMXでチェイスするシーンなんかもかなりかっこいいですし、そこから飛んでいくシーンでのカタルシスは見事の一言です。

色々と表面上の話ばかり書いてきましたが、内容もかなりカタルシスがあって観終わった爽快感は一級品です。

序盤から終盤まで、ウソだろというくらいに大人に気付かれないE.T.。これって大人そのものを端的に表している気がして、日常生活に慣れ切ってしまい、変化に気付けない最悪な大人像を見事に描いているなと思う。

E.T.を蘇生させようと躍起になるシーンなんかも子供の言う事など気にも留めず、大人のエゴで行動する。

大人になるにつれて経験値は上がっていくかもしれないけど感覚値は反比例していく。慣れることの怖さみたいなものに気付かされます。

E.T.に対しての接し方なんかもそうで、自分達の既知の枠外にいるものに対して純粋に接することができない。これも大人特有で、知らない人、別の人種、偏見や否定的に見ることでフラットに接することができない。これも子供から大人になるにつれて失っていく感覚のように感じます。

とにかく、大人になるってそういうことじゃないでしょ、そう思わせてくれる素晴らしい作品だと思います。今更ですが良いものはいい。それで十分かと。

葛城事件

とにかく始めから最後まで重々しい。軽いシーンなんて一つもない。何故かは分からないけど観終わってわかる気もした。

これ映画のすべてが人間の本質なのかもしれないと。

「葛城事件」


『葛城事件』 映画 予告編

親が始めた金物屋を引き継いだ葛城清は、美しい妻との間に2人の息子も生まれ、念願のマイホームを建てた。
思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。しかし、清の思いの強さは、気づかぬうちに家族を抑圧的に支配するようになる。
長男・保は、幼い頃から従順でよくできた子供だったが、
対人関係に悩み、会社からのリストラを誰にも言い出せずにいた。
堪え性がなく、アルバイトも長続きしない次男・稔は、ことあるごとに清にそれを責められ、理不尽な思いを募らせている。
清に言動を抑圧され、思考停止のまま過ごしていた妻・伸子は、ある日、清への不満が爆発してしまい、
稔を連れて家出する。そして、迎えた家族の修羅場・・・。葛城家は一気に崩壊へと向っていく-

とにかく見入ってしまった。そして考えさせられる映画だった。

人生の中で誰にでもある、「どこで間違ってしまったんだろう」という感覚。それが丁寧に描かれていた。

この葛城家の人々は皆、特段におかしいというわけではない。でも少しずつ、確実におかしくなってきているのが感じられる。それは時折入る過去のシーンからも明白だし、不自然なシーンがどんどん増えていき、最後にはそれ相応の形で着地することになる。

やたらと不快に感じるし嫌な気分にもなるのだが、惹きつけられたりもする。そこに本作の魅力があるように思った。

家族とは、ということについても非常に考えさせられた。

長男も次男父親を嫌ってはいるものの、似た言動や考え方があったりして、家族という絶対的な関係性を断ち切れないというところに怖さも感じたし。

家族と言えど思い描いた形にはならない。成長すればするほどそれぞれが意思を持ち、意図しない行動も出てくる。

つまるところ「家族=個の集合体」という当たり前の考えに行きつくことになる。

個の意思はその個人の意思無くして変えることは出来ないわけで、それに気づくと家族でもかと絶望しかない。

カットに関しても独特で、家を斜めから正面に捉えたカットが度々登場し、そのたびにどこにでもある一軒家だよな。と感じさせられ、狂気は表面から見えない内面に、当たり前に潜んでいることに気付かされる。

隙間から覗いているかのようなカットも度々登場し、これも絵画的でいて、感情を感じさせない感覚を受ける。とにかく不気味の一言。

最後のシーンで田中麗奈三浦友和に対して言うセリフ「あなたはそれでも人間ですか」。あのシーンでそう言われたら普通はそれに賛同するのだろうけど、これを聞いて私は違うことを考えていた。

人間の本質って一体何なんだろうということ。それを決めるのも個々人の感覚な気がするし、だとしたら田中麗奈は何を守ろうとしてたのか、結局はそれぞれの感覚で良いように解釈してるんじゃないか、そんなことを考えておりました。

あなたにとっての家族とは人生とは人とは。ゆっくり考えてみるのもいいかもしれません。

とにかく誰かと共有したくなる映画でした。

葛城事件 [DVD]

葛城事件 [DVD]

 
葛城事件 [Blu-ray]

葛城事件 [Blu-ray]

 

写真家 ソール・ライター展

先日行ってきました。

www.bunkamura.co.jp

もうこの写真の時点で行くことは決定していたんですが、予想通り良かったです。

f:id:Blck:20170521080529p:plain

展示会に行って気付いたんですが、ソールライターの写真が自分好みな理由もよくわかりました。

というのも彼は絵画もやっていて、写真も絵画的に、カラーバランスやトーンを意識して撮っているというところが惹きつけられる理由だったように感じました。

モノクロ写真に絵具で着色し、絵画的な脚色を加える。このアイデアも非常に興味深かったし、モノクロからカラーへの変遷もハッとさせられました。

「ソールライター 写真 絵具」の画像検索結果

しかも驚いたのがほとんどの写真は近所で撮影されたものということ。

被写体に頼るのでなく、切り取るアイデアに重きを置く、これって人生にも似ている気がして非常に感慨深かったです。

無いものを欲するのではなく、在るものに満足する。

いい刺激になりました。6月末まで開催しているので興味がある方は是非。

「ソールライターてん」の画像検索結果

「ソールライター」の画像検索結果

f:id:Blck:20170521081550p:plain

All about Saul Leiter  ソール・ライターのすべて

All about Saul Leiter ソール・ライターのすべて

 

裁かれるは善人のみ

なんか人生ってやるせないな。わかってはいるけど誰もが蓋をしているところを深くエグってくる作品でした。

「裁かれるは善人のみ」


映画「裁かれるは善人のみ」予告編

実在の事件、数々の書物を基に力強い筆致で描かれる、
世界中の映画祭を席巻し、圧倒し、叩きのめした善と悪の物語!

ロシア北部の小さな街で妻子と暮らす自動車修理工のコーリャ。強欲な市長のヴァディムは、彼らの土地を買収しようと企む。自分の人生の全てともいえる場所を失うことが耐えられないコーリャは、強硬策に抗うべく、友人の弁護士ディーマをモスクワから呼び寄せる……。

とにかく冒頭から大自然の描き方に圧倒される。

今思えば、この「圧倒的な自然=圧倒的な権力の象徴」として描かれていることに気付いてくるのだが。

音楽も最低限に抑えられていて、作品の内容自体に没頭し易かった。逆に言えばそれによって否応なしに残酷な現実と向き合っていくことになるんだけど。

結論から申しますと、本作には夢も希望もありません。ただ描かれているのは我々にも起きうる、もしくは起きている現実だということ。

大自然に対して人が無力なように、巨大な権力に対して個人もまた無力。ここでいう権力は国家権力だったり、宗教だったりするので身近ではないかもしれないけど、誰もが組織であったり、上司、親、社会的地位といった何かしらの権力に抑圧されていると思う。

 その現実の救いの無さを極限まで圧縮した作品になっている気がした。

主人公は徐々に酒びたりになっていくし、段々と覇気も無くなってくる。人って希望があるから頑張れるわけで、それが失われたら何も残らない。それを端的に表現していた気がする。

本作では絶望を感じさせるシーンが何度も登場するが、それも直接的な暴力やグロさといったフィジカルな絶望では無くて、心をエグるようなもっと深い絶望に打ちのめされた。

主人公の収容所に連れて行かれシャッターが閉まるシーンもあそこまでシャッターの重厚さを感じたことは無かったし。

主人公の家が重機で破壊されるシーンなんかも家の中から正面で破壊されていくところなんか、カメラワークも相まって、力への絶望しか感じなかった。

 ラストに近い教会のシーンでしきりにに出てきていた「真実」という言葉。これ自体も真実がどういう事なのかは関係なく、権力があればそれすらも捻じ曲げることが可能なんだと言っているようにしか受け取れなかったわけで。

タイトルは「裁かれるは善人のみ」ということだけど、個人的には裁かれるのは善人とか悪人とか全く関係なくて、属するコミュニティでの権力の無い者、そういうことなんじゃないかと感じた。

中盤で主人公が牧師に投げかけていた通り、「人はなぜ生きるのか」そう思わずにはいられない作品でした。

裁かれるは善人のみ [DVD]

裁かれるは善人のみ [DVD]

 

 

コップカー

 始まりは爽やか、終わりはダーク。そんな映画です。

「コップ・カー」

『COP CAR/コップ・カー』予告編

家出中の少年ふたりが、荒野で偶然みつけた一台のパトカー。悪戯に車を走らせはしゃぐふたりだが、
それは絶対に手を出してはいけないパトカーだった……。彼らがトランクの中身に気づいたとき、
謎の悪徳保安官(ケヴィン・ベーコン)による恐ろしい追跡劇が幕を開ける!

 ストーリーだけ見て鑑賞しました。

子供と言っても高校生か大学生くらいを想像していたのですが10歳前後の子供が主人公と、意表を突かれました。

本編もカーチェイスのようなものを想像していたものの、そういったものはほとんどありません。終始何となく危険が迫っているような緊迫感が尽きない、けれどそれもなぜかはわからない。そういった印象で気付いたら終わっていました。

 とにかく、子供が何をするかわからないということがここまでスリリングなのかと手に汗握るシーンがいくつもありましたし、こういった種類のスリリングな映画は初めてだったので逆に新鮮に観れました。

 悪人に関しても明確な答えは無く、解釈は観る者に委ねられ、ただただ疑問しか残らない映画でした。

ただ観終わってふと、「大人が考えるほど、子供がすることに意味なんてないよね」と思い、それこそ本作のテーマのような気がしています。

そしてケヴィンベーコン、やっぱいいっすね。憎めない感じが好きです。

COP CAR/コップ・カー [Blu-ray]

COP CAR/コップ・カー [Blu-ray]